筑波大学 藤井直人助教と西保岳教授らの研究グループは、カナダ、オタワ大学との共同研究により、2型糖尿病が、ATP由来の皮膚血管拡張反応を低下させることを世界で初めて明らかにした。
マイクロダイアリシスファイバーを介してマウス皮内に直接投与した結果、血管拡張作用のあるアセチルコリンとニコチンによる皮膚血管拡張反応は、2型糖尿病群とコントロール群間での差は見られなかった。
一方、ATPによる皮膚血管拡張反応は、2型糖尿病群で大きく低下した。
このことから、2型糖尿病が微小血管機能に及ぼす影響は、血管拡張物質の種類によって異なり、特にATP依存性の血管拡張機能が2型糖尿病によって大きく損なわれることが明らかとなった。
なお、本研究の成果は、2018年 2月1日付の Experimental Physiology 誌に掲載されている。