趣味として楽しむひとも増えてきたアロマセラピー。その活用方法はさまざまですが、最近は自己管理の健康法としても使われはじめています。
大きく分類すると、アロマセラピーは2つに分けられます。
“エステティック・アロマ”(美容が目的)と“メディカル・アロマ”(病気の症状緩和が目的)です。
近年は医療施設でもアロマが一般的に使われており、“アロマセラピー”はセラピストの治療手段のひとつとして用いられています。
現代の日本の医療の考え方は現代西洋医学が中心となっていますが、西洋医学だけでは解決する事が難しいことも多数存在しています。それらを補うために“補完代替医療”(complementary and alternative medicine 略して“CAM”)があります。
補完代替医療とは言葉の通り
①補完医療:従来の西洋医学を補うための医療
②代替医療:西洋医学に取って代わる医療
という、2つの意味を持ち合わせています。
実は、補完代替医療は私たちの身のまわりにも多く見られます。
(補完代替医療として、分類されているもの)
・伝統医学、民族医学、東洋医学
・睡眠療法、音楽療法
・マッサージ、整体、整骨、鍼灸
・サプリメント、健康食品、漢方
・アロマセラピー
世界的に周知され始めている補完代替医療ですが、欧米諸国では昔からその考え方が重視されていました。特にアメリカでは補完代替医療の発信や科学的検証に対して積極的に取り組まれており、115億円もの国家予算を投資するほど推進されている医療です。
日本でもガン患者の45%が補完代替医療のケアを受けているとの報告もあり、今後も急速に推進する動きが世界で広まっていくと言えるでしょう。
“アロマセラピー”は精神的なケアを目的とした補完代替医療のひとつです。
医療現場では、ガン治療における不安感やうつ症状などの心理状態に対して実施されています。
ガンは日本人の死因第1位。これからの超高齢化社会において、私たちはガンを発症されている高齢者と接する機会が増えてくると予想されます。
ガン患者は特に精神的なケアが重要と考えられており、その精神的なケアは“ホリスティック医療”と呼ばれています。
“ホリスティック医療”は「全体を捉えてバランスを整えること」を意味し、疾病を治すという医学モデルではなく、人生観やメンタルケアなどをトータルで考えていくことを重要視する医療モデルです。
その内容は「mind(心)」「body(身体)」の2つの要素で考えられています。アロマセラピーは「mind=香りの癒し」と「body=タッチング」にてホリスティック医療の2つの要素と関連しており、精神的緩和に大きな効果をもたらすと言われています。
アロマセラピーは心療内科領域で行われます。しかし、全人的なケアの側面も持ち合わせており、精油の香りやタッチングの効果を利用して、心身相関に基づく人間的な関わりを行うことができます。
疾病の症状や状態の変化により出来なくなった部分を見てしまう「医学モデル」だけではなく、今後はアロマを活用した精神的なケアや、心理社会的要因にもアプローチできる「アロマセラピスト」という存在が重要になってくるのではないでしょうか。
【セミナー情報】
アロマセラピスト養成講座
~現場で使えるアロマリハの技術~
日程:5月19日(基礎編・イントロダクション)
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時間:10時~15時
会場:熊本市北区龍田町弓削867−1
リハビリセンター smileスミレ 光の森
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