今回は、リハ栄養やダイエット、体重減少/増量時の基礎的な知識となる『栄養状態の評価方法』について説明します。
栄養状態が悪そうな患者(利用者)がいた場合、あなたはまず何をしますか?
基本的な考え方としては…
選択肢① 低栄養状態で栄養管理が必要な状態 ⇒ 入院加療
選択肢② 在宅で生活されている方で、栄養状態に不安
⇒医療機関の受診、食生活改善、活動量調整、補助食品の検討
上記2つがはじめの分岐になります。
医学的な栄養評価
ここでは、医療従事者が評価する基礎的な方法を紹介します。内容は単純ですが、リハ職種が通常時に気を付けてみているかといわれると頻度は少ないかと思います。
評価項目
⑴ 身体計測
①身長体重
体重減少速度が【1ヶ月で5%】 又は【6ヶ月で10%】 の場合は予後に悪影響
②人類学的計測
上腕筋肉周囲長(cm)=上腕周囲長(cm)-3.14×上腕三頭筋皮下脂肪厚(cm)
21cmがカットオフ値
⑵ 血液生化学データ
①血清アルブミン(ALB)
内臓タンパク質を反映し、体内プールが大きい
健常人の基準値は約3.8~5.3g/dL
※3.0/dl以下であれば、専門的アセスメントが必要
MNA(簡易栄養状態評価表)参照
②総コレステロール(T-CHO)
Alb同様の栄養指標
半減期が短い為、Albよりもタイムリーな評価が可能
医療機関への入院時は、通常下記のように栄養管理が行なわれています。
(引用文献:渡邊昌 運動・からだ図解 栄養学の基本 マイナビ出版2016)
簡易な評価方法
ここでは、家族や本人に指導する場合、どこに注意すればよいかをまとめています。
①「体重減少速度」から異変を察知…体重減少は、上記参照
②血液データがある場合は、Albなどを確認
③MNA(簡易栄養状態評価表)を使用 ※下記に記載
④BMIが18.5未満
低栄養を予防し老化を遅らせるための食生活指針
特に、高齢者のみならず通常時から気を付けておきたいポイントが「公益財団法人長寿科学振興財団ホームページ」に掲載されているので、抜粋しました。患者さんへの指導時や、リハビリスタッフ自身も気を付けたい項目です。
1. 3食のバランスをよくとり、欠食は絶対さける
2.動物性たんぱく質を十分に摂取する
3.魚と肉の摂取は1:1程度の割合にする
4.肉は、さまざまな種類を摂取し、偏らないようにする
5.油脂類の摂取が不足にならないように注意する
6.牛乳は、毎日200ml以上飲むようにする
7.野菜は、緑黄色野菜、根野菜など豊富な種類を食べ、火を通して摂取量を確保
8.食欲がないときはとくにおかずを先に食べごはんを残す
9.食材の調理法や保存法を習熟する
10.酢、香辛料、香り野菜を十分に取り入れる
11.味見してから調味料を使う
12.和風、中華、洋風とさまざまな料理を取り入れる
13.会食の機会を豊富につくる
14.かむ力を維持するため義歯は定期的に点検を受ける
15.健康情報を積極的に取り入れる
※MNA 参考資料
(http://www.mna-elderly.com/forms/MNA_japanese.pdf#search=%27mna%27)
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参考/引用文献
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渡邊昌 運動・からだ図解 栄養学の基本 マイナビ出版2016
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日本医師会ホームページ
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農林水産省ホームページ
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厚生労働省ホームページ
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合田文則 河野武章 栄養と栄養管理 理学療法ジャーナル 第41巻第6号 2007年6月
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綾部仁士 鈴木裕也 高齢者の栄養管理と理学療法 理学療法ジャーナル 第43巻第10号 2009年10月
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医薬品安全性情報 Vol.8 No.14(2010/07/08)
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若林秀隆 リハビリテーションと臨床栄養 Jpn J Rehabil Med 2011 ; 48 : 270.281
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月刊ナーシング Vol.30 No.14 2010.12
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公益財団法人長寿科学振興財団ホームページ