本当は恐ろしい肉離れ ~基本編~

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今回は、『筋損傷や筋膜断裂の基礎知識』について説明していきます。

 

そもそも肉離れとは?

 一般的によく聞く肉離れは、「筋損傷や筋膜断裂」であるケースが多く、完全に筋線維が断裂した状態を「筋断裂」といいます。

 

肉離れが発生しやすい筋とは?

1.  typeⅡ線維を多く含む筋

2.  二関節筋

3. 遠心性収縮の状況下

 

発生要因は?

1. 筋力の低下(出力とバランス)

2. 柔軟性の低下

3. 疲労

4. ウォーミングアップ不足

5. 神経筋調整不全

6. 姿勢やフォームの問題

7. 気候(気温・湿度)

 

後発部位は?

疫学的調査(MB Orthopaedics 23巻12号  2010掲載)によると、下肢の筋が約95%を占めています。

その中でのランキングが以下

 

1位:ハムストリングス 43%

2位:下腿三頭筋    23.8%

3位:大腿四頭筋    22.4%

4位:内転筋      8.8%

5位:その他      1.8%

 

年齢による特徴は?

上記と同様の調査結果によると、

 

 1. 10代20代で、全体の84%を占め、ハムストリングスで好発

 2. 30代40代になるにつれ、下腿三頭筋の割合が増加する傾向

 

スポーツ種目による差は?

競技人口による影響も多いようですが、以下のようなランキングとなっております。

 

 1位:陸上競技 16.7%

 2位:サッカー 13.1%

 3位:野球    8.4%

 4位:アメリカンフットボール 7.3%

 

リハビリテーションの例

リハビリテーションはハムストリングス肉離れの発生要因を踏まえ,筋機能の回復,改善を筋収縮形態と関節運動を考慮して実施する必要がある.(宮村司 打撲/肉離れに対するスポーツ理学療法などを参照)

とあり、とても参考になる情報が掲載されています。以下に具体的な方法の例を挙げます。※本文中では他にも多くの方法が掲載されています。

 

Stretching :静的ストレッチング(static stretching )とアクティブアシスト運動 腫脹,疼痛が十分に消失していない時期のストレッチングは筋緊張が高く,他動的に行うより,自動運動にて緊張感を高めないよう実施する.疼痛を伴う可動域でのストレッチは禁忌であり,患部のリラクゼーションを目的とし無理のない可動域で持続的に実施する.ハムストリングスのアイソメトリックが開始できるようになれば,ホールドアンドリラックステクニックを用いることもできる.

 

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【触診交流会 in 神奈川 ~下肢編~】

・大転子 / 内転筋結節 / ITT / 大腿二頭筋 / 半腱様筋 / 薄筋 / 縫工筋 / 坐骨神経 / 長指屈筋 / 後脛骨筋 /第五中足骨粗面 / 舟状骨 / 立方骨 

【日時】 2018年10月13日(土)19:00~21:00

【場所】 Luxem訪問看護リハビリステーション川崎多摩

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参考/引用文献

・中村隆一 他 基礎運動学 第6版 医歯薬出版 2012年

・坂井建雄・松村譲兒 プロメテウス解剖学アトラス 解剖学総論/運動器系 第2版 2011年

・メディカルノート (https://medicalnote.jp/diseases/%E8%82%89%E9%9B%A2%E3%82%8C?utm_campaign=%E8%82%89%E9%9B%A2%E3%82%8C_%E6%A6%82%E8%A6%81&utm_medium=ydd&utm_source=yahoo#%E6%A6%82%E8%A6%81

・宮村司 打撲肉離れに対するスポーツ理学療法 理学療法ジャーナル100-19-78777 

・向井直樹 肉離れの発生機序(陸上競技) MB Orthopaedics 23巻12号  2010 全日本病院出版会

・武田寧, 内山英司 スポーツ損傷としての肉離れの疫学的調査-スポーツ種目特性, 年齢- MB Orthopaedics 23巻12号  2010 全日本病院出版会

 

本当は恐ろしい肉離れ  ~基本編~

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