今月26日、社会保障審議会・介護保険部会にて介護人材の確保・介護現場の革新に向けての話しあいが行われた。
介護職員は、全産業に比べて離職が多いことや勤続年数が短いことが分かっており、その理由としては雇用管理に関わることが上位となるほか、仕事と家庭の両立に関わること、処遇に関わることも挙げられている。
そこで、政府は①介護職員の処遇改善、②多様な人材の確保・育成、③離職防止・定着促進・生産性向上、④介護 職の魅力向上などを実施し、介護人材確保に注力してきた。
全国老人保健施設協会会長の東憲太郎委員は、「元気な高齢者」を介護助手として雇用し、週に数日・短時間勤務で「介護の周辺業務」を担ってもらうことを打ち出している。
東委員の経営する三重県津市介護老人保健施設「いこいの森」では、元気な高齢者20名(平均70歳程度)を介護助手として雇用し、1日3時間程度・週3日程度の勤務時間の中で「周辺業務」を行う。
94%の介護職員が「負担軽減」を感じ、6割の介護職員が「仕事の楽しさ」を以前より感じていると答えているそうだ。
齋藤訓子委員(日本看護協会副会長)は、事業所等の管理者向けの「マネジメント力向上に向けた研修」を行うことを提唱し、看護職員については、日本看護協会が設けている「認定看護管理者」制度を例に出し、介護職についても、何らかの形で、事業所等の管理者に求められるマネジメント力向上研修を実施すべき」と訴えている。