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夫婦の起業は絶対無理ー寄り添いのおうち「ふうふや」ー|山中錠一(PT)・基乃(ST)夫妻

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 SNS場で度々目にしてきた「ふうふや」。調べてみるとPTの旦那さんとSTの奥さんで営んでいることがわかりました。「夫婦経営の起業は上手くいかない」と思っている私にとっては信じがたい現実です。

 

「きっと仮面夫婦だ」と思う反面、もし本当に上手くいっているのだとしたら、どうやって上手に営んでいるのかが気になる。そんな思いから一路、沖縄へ。実際に、ご夫婦一緒に取材をさせていただきました。

 

取材した結果。夫婦での起業など問題にならないくらい、二進も三進もいかない過去が明らかとなりました。夫婦での起業という壁が低いと感じるほどの過去から、現在、未来の「ふうふや」をお伝えします。

 

イマイ
本日はよろしくお願いします。ブログを拝見しまして、あまりにも壮絶すぎるのですが、詳しく聞いても大丈夫ですか?

 

ジョーさん
そうですね。多分問題ないと思います 笑。

 

イマイ
では遠慮なくお伺いします。お二人の出会いはそもそも、北海道での職場恋愛ですか?

 

ジョーさん
いや、職場は出会いじゃないんです。実は。

 

キノさん
私は沖縄出身なのですが、学校が北海道で、そのまま北海道で就職しました。ある日、お互い別のグループで飲みに行っていたのですが、共通の友人を通して知り合いました。

 

ジョーさん
その日から「飲みたい飲みたい…」とアプローチし続け、すぐに付き合うこととなりました。

 

イマイ
旦那さんのプロフィールを見ると、なかなかのダメ男ぶりですが、正直どこが良かったんですか?

 

キノさん
笑 確かにチャラかったんですけど、家が近くて…。

 

イマイ
そんな理由?(チャラくても近所だったら付き合える説)

 

ジョーさん
そうですね。家から5分くらいのところに住んでいたので。

 

キノさん
初めて会って、その次の日も会って。トントンと。まぁ“昔”はかっこよかったですし。

 

イマイ
昔!笑

 

カッコよかった頃のジョーさんをWEARで発見いたしました

 

キノさん
おしゃれで、リア充で。今まで出会ったことがないタイプで、友達になれないタイプでしたけど。

 

イマイ
そんなくらいが、ちょうどいいですね(絶対「ふうふや」とか仮面だ…。)

 

ジョーさん
最初不安だったでしょ?

 

キノさん
そうだね。女の子とばかり飲みに行っていたから。プールとかも女の子と行ったりして。すぐ別れるだろうなと思っていました。笑

 

ジョーさん
そうですね。逆に「遊んで何が悪いの?」という感じでした。

 

キノさん
当時は、仕事の疲れもあり、いろいろな悩みも重なり、うつを発症しました。

 

イマイ
旦那さんのせいで、うつになったんですね(正直、予想通りだ)

 

キノさん
笑 旦那さんのせいというか、頑張っちゃったんです。周りの女の子を見ると、可愛い子ばかりで、旦那のmixiに好みの女の子は「背が高くて細い子」と、私とは真逆の情報が書かれていました。笑 それから「細くならなきゃ!」と思いつつも、ストレスで食べてしまい。。。

 

ジョーさん
原因は僕ですね。。。

 

イマイ
(…はい。そうです。)

 

キノさん
当時同棲していて「痩せたいなら食べなきゃいんだよ」というので、彼の前でお菓子は食べられないなと。自宅から職場の間にあるコンビニで、お菓子を買って食べていました。

 

ジョーさん
全然知らなかったですね。当時、そういったことが諸々重なっている状況で、ある日突然、ベッドから起きられなくなっていました。当時3年目くらいで、職場から直帰して、彼女の看病をする毎日でした。“逆に”遊びに行けなくなりましたね。

 

キノさん
私の職場も、夫の職場も理解していただいて、サポートしてもらっていました。夫には、強依存状態でしたね。

 

ジョーさん
当時、心療内科に行くと「とりあえず二人は離れたほうがいいよ」というアドバイスもありました。

 

イマイ
(#1 旦那)

 

キノさん
そんな状態だったので「沖縄に戻ったら?一年くらいしたら俺も行くから」と提案してもらえたので、私だけ一旦、沖縄に帰ることとなりました。それから1年後「沖縄に来る準備してるの?」って聞いたら「いやー今仕事が楽しくてあと何年か北海道にいたいんだよね」とか言って。笑

 

イマイ
そうなりますよね(来るんだジョーって)

 

キノさん
結果的に、夫は沖縄に来てくれて、結婚のために同棲して、再就職もしました。でも、一度別れたんです。というより一方的に夫が「好きじゃなくなった」と離れていき、私はずっと「なんでなんで」の押し問答。

 

ジョーさん
その時期すごかったんですよ。窓から飛び降りたり、モノレールに飛び出そうとしたり。車の窓をハイヒールで叩き付けたり、沖縄の街を大声で叫びながら・・・

※詳しくはこちらのブログを“覚悟して”ご覧ください→https://fu-fuya.com/kino-profile/

 

キノさん
結局、完全にお別れした期間が半年あり、その後また夫から連絡をもらい、復縁する形になりました。

 

ジョーさん
そうでした。その間に、起業をしたかったので勉強会に行きまくって、お金を借りてまで勉強してました。

 

キノさん
借りてましたね。笑 それを知って、次の私の給料で全額返すから、ということで返済しました。。

 

全然笑えません。

 

イマイ
なんで起業したかったんですか?

 

ジョーさん
彼女はまだ働けていない状況でしたし、親との関係や、今後の子供のことを考えると、私個人の勤めの給料では無理だなと。いろいろ考えた末、起業しか道がなかったという感じです。当時彼女からは大反対されていましたが、毎月県外へ勉強会に参加して、それこそ二人の給料のほとんどを私の勉強代に使っていました。

 

イマイ
(何故だろう。やってることクズなのに、応援したくなる)

 

ジョーさん
彼女も私に少し、引け目を感じていたんだと思います。

 

キノさん
帰っちゃったらどうしようという恐怖もありましたね。笑 もう何百万円も投資していたので、「ここまで来たら起業して元を取ってくれ!」というような思いに変わっていました。当時から無料で整体をやっていたり、ブログを書きながら起業の機会を伺っていました。すごく頑張ってるなと思っていましたが、「整体とか大丈夫?私整体とか絶対いかなし」と思っていました。笑 なのになぜか、自信満々で。

 

イマイ
(これをご覧の旦那療法士へ。嫁ブロックの外し方は自信満々でやり続けることです)最初から産前産後のお客さんを対象にしていたのですか?

 

ジョーさん
いやきっかけは、彼女の不妊でした。そろそろ子供を作ろうかという時、彼女が多嚢胞性卵巣症候群であるということがわかりました。それまでたくさん勉強してきたつもりでしたが「何をやったらいんだろう」と、正直落ち込みました。それから、いろいろと勉強する中で自然妊娠できましたが、その後のトラブルもたくさん出てきて。その都度勉強しながら、彼女の身体をみていく中で「これならやってもいんじゃない」ということで、この分野で起業しました。

 

イマイ
よく男性でこの分野に飛び込みましたね。奥さんもそのタイミングで一緒にやられたんですか?

 

キノさん
いや一緒ではなく、数ヶ月後でしたね。いろいろきっかけがあり、夫婦で夫婦を支える場所にしたいと思い「ふうふや」ができました。

 

ジョーさん
最初は産前産後でしたが、旦那さんにも介入してほしいですし、旦那さんが奥さんのケアできるようになったらいいな、という将来のビジョンをもって「ふうふや」を創業しました。

 

イマイ
現在男性もいらっしゃるんですか?

 

ジョーさん
たまーに来る感じですかね。私自身まだまだ勉強中です。

 

イマイ
でも現状、私たち療法士が産前産後の方にできることって、実際どのようなサポートなのでしょう?

 

ジョーさん
各クリニックに理学療法士がいて、産前産後の身体機能面に対してアプローチできる場があったら理想ですね。母親教室など、なるべく妊娠初期から関わって、可動域を確保したり、体のコントロールができるようトレーニングしたり。今助産師さんと一緒に、何かできることを模索中です。

 

イマイ
実際に、奥さんが旦那さんに妊娠中やってもらってよかったことはありますか?

 

キノさん
そうですね。お腹の力の入れ方とかは、妊娠中に教えてもらって、やっていてよかったなと思います。実際に、後陣痛(出産後、子宮が元の大きさに戻ろうとして出現する疼痛)に対して、この力の入れ方を実践して、痛みが取れました。ただこれは、妊娠中から練習していたからこそだと思います。

 

イマイ
そういった、予防的な意味合いで通われる方は多いですか?

 

ジョーさん
基本的には、妊娠中の不調でいらっしゃることが多いですね。その不調に対してアプローチした上で、インナーマッスルの使い方指導等を行なっています。

 

イマイ
奥さんの方も、一緒に整体を?

 

キノさん
開設当初はやっていましたが、現在は「こどもや」という幼児教育の事業を主にやっています。

 

イマイ
あっ実家がモンテッソーリ教育されているんですよね?

 

キノさん
そうです。実家が保育園をやっているので、ゆくゆくは拡大できたらいいかな、と思っています。今は色々と手探りの状況で、発達障害の診断が確定する前段階から関わる場を提供しています。実際、診断にも時間がかかりますし受給者証の発行までを入れると1年近く時間がかかります。それまでにお母さんたちは心配して、連れてきてくれています。

 

ジョーさん
お母さんもどうすればいいのかわからない状況だしね。

 

キノさん
そう。言語訓練が必要ないお子さんには、モンテッソーリの教材を使って、思った通りに体が動かせるよう練習していきます。声を出すには、しっかり歩けていないと声は出にくいよね、という点から理学療法士にも協力してもらうようになりました。

 

ジョーさん
モンテッソーリ教育って今人気ですからね。藤井聡太(プロ棋士)さんがモンテッソーリ教育を受けていたということで人気に火がついてます。

 

キノさん
モンテッソーリ教育を企業のトップが受けていたという情報も多く、“英才教育”という意味合いで広まっている気がしますね。そういう面もあるのですが、私がやっていていいなと思うところは、“優しくなる”というところですね。元々は、知的障害の教育法として、考案されたものです。

 

イマイ
私のような年齢になるともう手遅れですかね?

 

キノさん
一応、モンテッソーリの考え方では24歳までは子供となっていますが、手遅れですね。笑

ハハハハ。

イマイ
でも、これまでお話を聞いてみて、意外なことだらけでした。まず、夫婦で仕事なんて、絶対うまくいくわけないと、どこか粗探しみたいな。。

 

キノさん
最近は、私が「こどもや」をはじめてから、一緒に仕事をすることもなくなってきましたが、夫婦で仕事するのはオススメしません。笑

 

ジョーさん
基本的に、そういう相談を受けるときは「やめた方がいい」と伝えています。めちゃくちゃ喧嘩しますからね。

 

イマイ
でもお二人は特殊過ぎますよね。あんな過去を二人で乗りこえていたら、事業で起こる壁なんてたいしたことないですもんね。今後の事業構想は、ありますか?「ふうふや」「こどもや」ときたらやはり、「まごや」とか「ひまごや」みたいな。

 

ジョーさん
正直まだ迷っているという感じです。ね。

 

キノさん
うん。そうですね。でも、常に何か変えていかないとな、という焦りはあります。次何か新しいものを生み出さないと。

 

ジョーさん
そうですね。今沖縄では、産前産後に関わりたい療法士もたくさんいますから、その人たちが働けるシステム、場所を作っていければと。それが、不安を抱える妊婦さんの味方になればと思っています。

 

イマイ
その場を心待ちにしている療法士も多いと思いますので、ぜひ実現をお願いします!本日は、ありがとうございました。憧れのキノさんに会えて嬉しかったです!今日はお時間いただき、ありがとうございました!

 

ジョーさん
ありがとうございました!笑

 

キノさん
ありがとうございました!笑

 

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