産業分野専門 理学療法士(PT)山内義崇先生 -no.1-

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キャリアにおけるターニングポイント

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POSTインタビュアー:よろしくお願いします。まず理学療法士との関わりで、医師と違うと感じる点があれば教えてください。

山内先生:一番は手で触って、相手を理解してあげられる「フィルター」が大きいというところですかね。患者さんにとっての触ることの効力は、昔は”手当”と言って、痛い所を手で触り、気持ちを和らげるというのが手当の意味だったと思うんです。

そこから派生しているんじゃないかなって。だから理学療法士というのは医師と違って、手掌(てのひら)から得られる情報がすごく多いとおもいます。

患者さんを理解できる「フィルター」とはそういうことです。患者さんの生物学的変化や機能構造的な変化の情報を得るだけではなく、患者さんの人生のエピソードを理解できることができる唯一の手段だとおもいます。

写真 1

POSTインタビュアー:山内先生は理学療法士になられてから、病院に就職し、その後教員、そして現在は起業という経緯を取られていますが、養成校卒業時にすでにキャリアのビジョンがあったのですか?それとも流れの中で変わられたのですか?

山内先生:現在、企業に対して産業理学療法的アプローチをしているのですが、それをやりたいなと思ったのは、学生の時にデンマークに視察に行ったのがきっかけです。向こうの理学療法士は一般の企業の中で働いていたり、小学校の保健の先生のような役割であったり、大手家具で見受けられるチェアーなどの開発に人間工学的な視点で携わっているのを知っていました。

なので、回復期リハ病棟の管理職時代は、車椅子や食事など、環境へのアプローチが出来ない煩わしさを感じていました。

あと、僕らが接している患者さんは80歳、90歳が沢山いて、日本を引っ張ってきた世代の方々ですよね。その世代が身体に鞭をうって頑張ってきたわけです。彼らがバリバリ働いていた若い頃にご自身の体のケアを出来なかったが為に、今のリハビリ生活の中で凄く弊害になっているのを見た瞬間に感じることがあってですね。

病院に通う以前のもっと早い段階で、要するに勤労者として従事している世代に対して一般企業に参入し理学療法士が腰痛をサポートできるような人間になりたいなと思ったのがきっかけです。

そういったことが前提にあって、それでターニングポイントというか、自分がなぜ理学療法士になったんだろうと考えた時に、自分がやりたいことがあるのならやるべきだなと思って、しかも全国にこういう仕事はなく、日本の制度にもないので、恐怖心を抱えながら、とりあえず医療人を辞めるという覚悟をしました。

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そこからリハビリ専門学校経営者からの支えもあり、半年くらい働かせては頂きましたがどうしても企業を診ていくという時に、医療人としての関わり方だけでは通用しないのを痛く経験したので、コンサルタントというスタンスでキャリアを作ろうかなと考えました。

ご縁もあって、沖縄県の産学官連携事業されている方からのオファーで、”健康・介護に関するライフスタイルイノベーション”という事業で働かせて頂きました。

一般企業で健康と介護をテーマにして、商品の開発をしていくのですが、それに対するアドバイザー的なポジションとして、アソシエイトという形で計画書の作り方や商品の打ち出し方、一般消費者が求めているものと会社の技術力を踏まえてどう転換していったほうがいいかなどのサポートをしていました。

そういう経験が土台となってオフィスコンサルというのをさせてもらっています。

若い頃に抱いたビジョンは持ち続けるべきか?

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インタビュアー:根底にはデンマークの視察で感じたものが残っていたということですね。今の学生さんと話をすると、大きなビジョンがあり、行動しているのですが、彼らが療法士になり5・6年目くらいになった時に学生時代の想いを忘れている実態があります。山内先生はどのようにお考えですか?

山内先生:結果はどちらでも良いと思います。就職前にこうなりたいという想いがあったとして、忙しさの中で忘れてしまうという経緯があったならば、それはそれなりのものだったと思うんです。

その人がやらなければいけないという、根源やルーツではなかったんじゃないかなと。本質的な自分の中にあるものではなかったのかもしれないし、そういうのが後から出てくる人もいると思います。

僕も実際、3年目、5年目、8年目とやっている中で、忘れていることもありましたし、その時やっていた仕事に生きがいを感じていたときも沢山ありました。ただやはり、何で理学療法士になりたかったのかと、自分を問いただしてみる機会は定期的に作った方が良いのでないかなと思いますよね。

答えはどちらでも良くて、出来なかったから自分を認められないとか、がっかりすることはないと思います。

どういうところに自分は価値を感じるのか、自分が一番理解していることは何なのかなどを考え、それを強化するためにはどのようなアプローチをした方が良いのかなと考えて、進めていくことは良いことだと思いますよ。

*目次

【第1回】理学療法士は手の平から得られる情報が多い

【第2回】問題・課題の見つけ方

【第3回】病院時代と今との違い

【第4回】成果を上げるために必要な視点

山内義崇先生経歴

平成15年 理学療法士免許取得/沖縄リハビリテーションセンター病院

平成23年 ふくやま整形外科 理学療法士

平成24年 琉球リハビリテーション学院(理学療法学科)教員

平成25年 株式会社沖縄TLO産学官連携事業(ライフ・スタイルイノベーション)担当アソシエイト

平成25年 オフィス環境改善コンサルタント 開業

平成27年 株式会社aw'sc開業

<主な資格・活動>

沖縄労働局(健康安全課)平成26年~平成27年度 腰痛予防アドバイザー事業担当

VDT作業労働衛生教育インストラクター・腰痛予防労働衛生教育インストラクター(中央労働災害防止協会)

JPTA公益社団法人 日本理学療法士協会 産業理学療法研究会「腰痛予防」事業 九州・沖縄担当

 

「ラクナール」製品販売企業 ジェイワン・プロダクツ株式会社 顧問(エクササイズ・プログラム開発)

日本ルースィーダットン協会認定インストラクター(ベーシック)

作業管理士(日本予防医学会)

 

<ホーム/SNSページ等>

株式会社aw'sc facebookページ

 

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