皆さん、こんにちは。火曜日担当の藤本裕汰です。本日もよろしくお願い致します。本日は肩関節の可動域制限について解説していきます。今までは記事の中で肩甲骨に対する話を中心に行ってきました(上肢機能~肩甲帯編~)。本日は肩甲上腕関節に着目して解説していきます。
肩関節の屈曲
上肢の機能に対して問題になりやすいのが可動域制限になります。肩関節挙上には肩甲上腕関節が40%、肩甲胸郭関節が20%、肩鎖関節が10%、胸鎖関節10%、その他(体幹・胸郭・下肢など)20%と報告されています1)。そのため、肩関節の問題を捉える上では肩甲上腕関節以外の要素も考慮する必要があります。
例えば図の様に肩甲胸郭関節の動きに障害が生じると、肩甲胸郭関節の動きが得られない分、肩甲上腕関節が過剰に動いてしまい疼痛に繋がることがあります。この様に疼痛の訴えの裏にはどこかが障害され動いていないということもあるため、原因を評価することが重要になります。
ここからはこの中でも肩甲上腕関節の可動域制限に対して解説していきます。
肩甲上腕関節の可動域制限
肩関節の可動域制限を考える際に非常に有効な考え方として、肩の組織を4方向に分けて考える方法になります。肩関節を前上方、前下方、後上方、後下方の4つに分けることで可動域制限を簡単に考えることが出来ます。