昼間は理学療法・夜間は鍼灸
(写真:国際医療福祉大学HPより)
ー 丸山先生は最初に鍼灸の学校に行かれたと聞きましたが、鍼灸師を目指したきっかけは何だったのでしょうか?
丸山先生:両親が鍼灸を受けていたことから、鍼灸師を調べているときに理学療法士という職業も知りました。よって、昼間に理学療法の学校へ通い、夜間は鍼灸の学校に通いました。
ー なぜ、鍼灸師ではなくて理学療法士として最初に就職したのでしょうか?
丸山先生:鍼灸師と理学療法士の両方の良さはありますが、鍼灸師は弟子入りで修業する習慣がありました。鍼灸師の募集はあまりなく、反対に理学療法士として病院での求人がおおくありましたので理学療法士として病院へ就職しました。
ー 当時は、どんなリハビリテーションが主流だったのでしょうか?
丸山先生:私が最初に就職した東京都老人医療センターでは、アメリカでリハビリテーション医学を学んだ医師が指導していたこともあり、最先端と思われるリハビリテーションを行っていました。IUC、心臓リハビリテーション、呼吸理学療法、またハーフウエイハウス(現在の老健施設)、ディホスピタル(現在のディケア)なども取り組んでいました。
大学院はなるべく早くいったほうがいい
(写真:国際医療福祉大学HPより)
ー その後、なぜ教員を目指したのですか?
丸山先生:最初は、教員になる選択肢はありませんでした。昔から数学が好きでしたので数学を専攻しようと思いましたが、数学専攻では教員養成が中心でしたので諦めました。大学設立時に上司及び先輩から推薦があったため教員になりました。
ー 大学院はその話があり行かれたのですか?
丸山先生:いえ、違います。夜間大学に通っていた時に、指導教員から大学院に行かないか?と誘われ、そのまま進学しました。
ー 博士課程も工学専攻ですか?
丸山先生:いえ、工学部ではなく生理学で取得しました。
ー 大学院は臨床で十分やってから進学するべきなのか?それともすぐに行くべきなのですか?
丸山先生:私の考えでは、なるべく早く行くようにアドバイスしています。理由は研究の方法論をまず先に学ぶことが大事と思います。基礎を早く学び修士修了後に自ら研究したい分野で活躍することが良いと思います。
ー アメリカでは、2020年より理学療法士は博士課程修了者になると聞きましたが日本もそうなるのでしょうか?
丸山先生:是非、そうなって欲しいですね。しかし、日本の場合はその前の段階だと思います。まず教育をすべて4年間にする必要があります。現在は3年制の専門学校、4年制の専門学校、4年制の大学とありますからね。まずは、4年間教育と思います。ですから大学院修了とかが義務化されるのはまだまだ先になるかとは思われます。
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