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慢性便秘症の基礎

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皆さん、こんにちは。火曜日担当の藤本裕汰です。本日もよろしくお願い致します。前々回前回はフレイルについて解説しました。本日は慢性便秘症について解説していきます。

慢性便秘症

便秘に関しては非常に多くの方が悩んでいる症状になります。厚生労働省の調査によると成人男性4.0%・成人女性5.9%であり、有病率は14%程度になります1)。50歳以下では女性の比率が高く、70歳以降は性差がなくなる傾向にあります。

地域高齢者の有病率に関しては11〜35%であり2)在宅療養患者は50〜60%と報告されています3)。また介護施設入所者に絞ると80%が便秘であるとも報告されており3)、疾患を有している方や活動に制限がある方に便秘が多いことが分かると思います。

便秘を放置してはいけない理由に関しては2つあると考えています。①QOLの低下に関わる②死亡率に関わることが挙げられます。

QOLに関しては関節リウマチや炎症性の腸疾患と同等のQOLの低下があると報告されています4)。QOLに大きな影響を与える要素としては①腹部症状(膨満感・腹痛)、②排便回数の減少、③排便困難感(いきみ・残便感)が挙げられています5)

生命予後については15年間の調査にて低かったと報告しています6)。これに関してはいきみなどによる血圧上昇などが関与していると考えられています。

発症リスクに関しては性別(女性)身体活動性の低下腹部手術歴特定の基礎疾患(精神疾患・精神疾患)加齢薬剤が挙げられます7)。問診の際に当てはまる要素が多い場合には注意が必要になります。

このように運動機会が減った高齢者を見る際には非常に重要な視点であり、知識として持つべき内容であると考えられます。

慢性便秘症の基礎

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