皆さん、こんにちは。火曜日担当の藤本裕汰です。本日もよろしくお願い致します。前回は慢性便秘症について解説しました。治療の中で解説した食事にスポットをあてて解説していきます。
慢性便秘症の復習
厚生労働省の調査によると成人男性4.0%・成人女性5.9%であり、有病率は14%程度になります1)。50歳以下では女性の比率が高く、70歳以降は性差がなくなる傾向にあります。疾患や活動量により有病率は増加するため、私たちが関わる高齢者はより多いと考えることができます。
また便秘に関してはQOLと関わること2)、生命予後に関わること3)が報告されています。そのため、便秘に関しては放置するのではなく、治療することが非常に重要になります。
便秘症に関しては分類がありますが、アルゴリズムの中では分類による治療の変更はなく初期の治療・指導は統一されています。便秘に対する治療は①食事指導、②運動療法、③薬物療法がメインになります。アルゴリズムの中では最初に生活指導を行い、不十分の場合に薬物療法などを行っていくとされています4)。
食事が重要な理由
食事に関しては水分摂取や食物繊維を摂取する上で非常に重要になります。それ以外には食事の内容や量なども排便に大きな影響を与えます。