理学療法士になったきっかけは脳性麻痺(CP)の兄の影響だった
3歳上の兄が脳性麻痺で、私が物心ついた頃から、家庭内でリハビリという言葉が飛び交っていました。兄のリハビリを医療人ではない両親が担当PTの訓練を見よう見真似で毎日自宅で行っていました。ボバースとかボイタ法とかをやっていて、家にも参考書がたくさんありました。子供ながらなんだろうなーと思いながら読んでいました。
今みたいに情報もなかったので、両親も相当苦労と努力をしたと思います。そんな状況だったので、昔から理学療法士になりたいというよりも、ならなければいけないという使命感でこの道に進みました。
不真面目だった学生生活。それを支えてくれた友の存在。
当時の大学倍率は、20倍くらいだったと思いますが、入学したことに満足してしまって、1年時は大学にはほとんど行っていません(笑)というより4年間通して大学で勉強したという記憶はほとんどありません(笑)私は、国際医療福祉大学に入学したのですが、学校始まって以来初めて主要科目である解剖学、生理学、運動学、運動生理学のテストで再試験になり「初代4冠王川田」なんて呼ばれていたように記憶しています(苦笑)
それでも、友人や後輩、教員の方々に支えてもらい無事留年もせず、国試もストレートで合格しました。しかし、卒後入職してからも失敗ばかりで、当時の上司には色々と面倒をかけました。
就職してからも失敗続きだった。
一つのエピソードですが、県士会主催の学会で大きなミスをしました。壇上の照明係だったんですけど、ついつい寝てしまって、会場がずっと暗いままになってしまったんです。(笑)3分くらい真っ暗だったと聞きました。めちゃくちゃ怒られて、私も頭にきてしまい病院を退職しました。
当時は反抗するという選択肢しかありませんでした。寝てしまった自分が悪いのに完全に逆ギレですね。仕事は出来ないし反抗ばっかりするわで…..(笑)県を出入り禁止になりました。(笑)ほんとに沢山の方にはご迷惑と面倒をかけてしまいました。初めて謝ります。本当にすいませんでした。
理学療法士としての自分に挫折。院長秘書の道へ。
実家の近隣公立病院に転職をして、このままでは俺の理学療法人生は相当まずいと思い、「肩を一から勉強しよう!」と、朝から晩まで肩の患者さんを診られるよう整形外科医長の先生にお願いをしました。そして、出入り禁止になった県の大学病院のリハ科のトップの先生にお願いして、休日を使い約2年間実習をさせていただきました。
PT6年目で理学療法士の道をあきらめた。
公立病院時代、私の寝坊で午前の外来リハに2時間遅刻したことがありました。それでも担当の肩の外来患者さんはみんな、プーリーをやって待っていてくれていました。一人一人謝罪し、いざリハを開始しようとROMを計測すると、前日までは屈曲100°くらいだった患者さんがなんと180°まで上がるようになっていたんです。PT6年目です。
どう考えてもまずいですよね。「自分には技術、センスがないんだな。俺みたいな理学療法士は患者さんに利益は与えられない」と現実を見つめました。それで、PTを辞めて病院経営の方で生きる道を探そうと決意しました。
病院経営を学ぶため、院長に直談判。
それから、その公立病院の院長がたまたま高校の大先輩だったこともあり、院長と事務長に「病院経営を勉強したいので院長秘書をやらせて欲しい」と直談判し、異動させてもらい、PTを辞め院長秘書に抜擢されました。
*目次
【第1回】理学療法士になったきっかけ
【第2回】院長秘書を通してわかった病院経営
【第3回】教員としての取り組み
【第4回】マネジメントは理学療法評価に似ている
【最終回】学校を途中でやめてしまった子へのフォロー
川田章文先生経歴
経歴:
平成10年 茨城県立下妻第一高等学校卒業
平成14年 国際医療福祉大学保健学部理学療法学科卒業
同年 栃木県厚生農業協同組合連合会 下都賀総合病院リハビリテーション科入職
平成15年 筑西市民病院 リハビリテーション科入職
平成20年 筑西市民病院 総務課へ異動(院長秘書、医師人事等)
平成23年 学校法人アゼリー学園 東京リハビリテーション専門学校 入職
平成27年 アゼリーグループ 一般社団法人 未来創造研究所
主任研究員/人材育成コンサルタント
現在に至る
学校法人アゼリー学園 東京リハビリテーション専門学校
http://tokyo-reha.azalee.or.jp/
一般社団法人未来創造研究所
医療と介護 人材育成コンサルタント川田 ブログ
「ワクワクする現場育成」
http://ameblo.jp/mirai-soken-kawata/
医療と介護人材育成コンサルタント川田 メルマガ
「失敗する人材育成」とある経営者からの話
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