Q50.退職する人は多いですが、ライフスタイルに会った時短での再就職も可能です。
結婚によって退職を考える人が多いのは、理学療法士(PT)の業界でも同じです。PTなどの医療職は、同じ職場や同じ職業、医療系の隣接業界の人と結婚することも多く、結婚後の生活で夫が理解を示してくれる家庭は多いと思います。
しかし一方で、夫婦とも遅くまで仕事に従事するため、家庭をしっかりと築くことが難しくなることもあります。子どもが生まれた場合はより一層難しくなっていくでしょう。結婚を機に退職を考える女性療法士は少なくありません。
しかし最近では、休職はするけれど退職はしないという考えの人も増えています。育児休暇を男性の理学療法士が取ることも多くなり、結婚をしたら必ずしも女性が退職を考えなければならないという風潮ではなくなってきています。
また、職場に迷惑をかけるのではないかという思いから、退職をして別の職場を探す人もいます。PTという資格は国家資格であり、一度取得してしまえば更新の必要がなく永久的なものです。ですから一度離職したとしても、ある程度の経験があれば職場復帰はしやすい立場だとも言えるでしょう。
現在、PTが活躍する場は多岐に渡り、雇用形態も職場によってさまざまです。小さな子どもがいる女性セラピストでも、ライフスタイルに合わせた職探しがしやすくなっています。
例えば、フルタイムは大変だけれども復職したいと思えば、短時間の勤務が可能な職場や、週3日のみ勤務の職場を探すのも一つの手段です。ある程度の職員数がいる病院や施設であれば、子どもの急な発熱などのケースにも柔軟に対応してくれるかもしれません。
理学療法士協会のデータによると、離職者の65・8%がPTへの復職を望み、復職後は34・2%が短時間労働を希望していました。今後はさらに、子育てと就労の両立が可能な短時間正職員制度の活用などが求められていくでしょう。