「グルコサミン」や「コンドロイチン」といった、関節炎に効くサプリメント商品は世の中に多く売られている。
整形外科クリニックで勤めている理学療法士や作業療法士は、患者さんに「このサプリメント効くのかしら」と問われたことがある人は多いのではないか。
いまだに昼のテレビ番組のCMなどでも流れており、その効果を信じている高齢者の方も多い。
これらの効果を検証するために、多くの研究がされているが、いまだに、効果があるのどうかか結論はハッキリしていない。
■米国整形外科学会では「変形性膝関節症の患者には、症状があってもグルコサミンやコンドロイチンを使ってはいけない」としている。
■10年にコンドロイチン、グルコサミンのいずれかまたは両方を使った患者と、偽薬との比較を行った10本の論文をまとめて解析した結果も「効く」という結論は出ていない。
■研究者や医師の間でも「科学的に効くか否か」についてはいまなお賛否両論がある。
(出典:https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/life/202528/3)
「高齢者の変形性膝関節症にはサプリメントが効果的だ。」というのを検証するためにはPICOで表す必要がある。
P:(誰に対して)高齢者に対して
I:(何をしたら)サプリメントを飲んだら
C:(何に比べて)偽薬と比べて
O:(どうなるか)変形性膝関節症に効果的
サプリメントが本当に効果があるかどうかは、何かと比較しなければ分からない。
これはサプリメントに限ったことではなく、手技療法などにも当てはめて考えられる。
PICOの視点を用いて考えていくことで、自分が行った治療に対して「効果があった」と言えるようになる。
また、それにより臨床推論も上手く組み立てられるようになるので、是非、若手療法士の方は試してみてほしい。
合わせて読みたい
* 【手術ミス】人工膝関節のOPE、誤って右膝用の部品を左膝に
<本記事は、※1著作権法第32条 を参考に、以下の部分に注意し、記事の引用を行なっています。>
1,引用文と本文の区分をはっきりする。引用文には、「blockquoteタグ」で囲うものとする。2,引用元の本文を全文引用しないものとする。3,引用文は勝手に編集(構成上略す場合を除き)、内容の変更は行わないものとする。4,引用文のみの記事構成にはしないものとする。以上.
※1(引用)著作権法第32条 公表された著作物は、引用して利用することができる。この場合において、その引用は、公正な慣行に合致するものであり、かつ、報道、批評、研究その他の引用の目的上正当な範囲内で行なわれるものでなければならない。(文化庁:著作権なるほど質問箱)