理学療法士協会発足に当たって初代事務局長を担当し、まず組織したのは国際部と教育部でした。理学療法士として初めての教育校を卒業した14名の新米理学療法士とこれまでの経験豊富な特例の方々の力を借りてスタートしたのが50数年前。今や理学療法士の数が世界トップとなり感慨深いものがあります。
数だけを誇るのではなくとりわけ途上国からの期待は大きいものがあります。わが国の理学療法界にはとりわけ途上国の模範となるべき様々な課題がありました。国際貢献の実績と力をかりて、私たちの分野でも「技術」と「知」を活かした国際的指導力が求められるようになってきました。
WCPT学会においても日本からの演題発表は例年3位に入っている状況がみられその内容と質にも他の先進国に勝とも劣らぬものが多くみられます。
私たちがこれまでに貢献してきた様々な知見、経験を活用し持続的支援と発展に貢献する意識を持つべきでしょう。日本の理学療法士協会の発展には目を見張るものがありますが、国際関係分野でも国際的貢献に対する使命感と役割をいまいち鮮明に共有していく必要がありましょう。
現在の理学療法士の平均年齢は32歳。心強い限りです。持続可能なリーダーシップとキーパーソンがこの若い層から輩出できる機会をみんなで持たなければなりません。
理学療法士の数だけを誇るのではなく日本の理学療法士の存在感を高めていくには私たち一人一人の国際感覚と社会的役割、使命感をもって日々の業務に励むことだと思います。
田口順子先生経歴
【インタビュー目次】
【経歴】
理学療法士 Ph.D
フェルデンクライスメソッド国際公認資格
PTOTフェルデンクライス研究会代表
上馬整形外科クリニック勤務