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第二回:障害=不幸?【合同会社Smile Space 共同代表 / 一般社団法人 変わる!介護 理事 理学療法士 小川順也先生】

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“いい活動”だからといって継続できるわけではない。

ー 障害児のファッションショー「RUNWAY for KIDZ」も開催していましたね。始めたキッカケはなんだったのですか?

 

小川先生 これも、NCNPの時に出会ったある障害を抱えた子どものママさん達との会話がキッカケです。ママさん達は街中で自分達の子供を見た人が「頑張って!」って声をかけてくるのが嫌だそうです。

 

1人のママさんが「確かに辛いこともたくさんあるけども、障害を抱えた子だって、楽しく生きているし、不幸なわけじゃない。」と話していてそれがすごく印象的で心に残っています。 

 

その、イキイキ楽しく生きているってことをもっと知ってほしくて、どんな方法があるかなって話している時に障害があってもなくても楽しめる企画がいいということになり、ファッションショー 「RUNWAY for KIDZ」が挙がりました。

「RUNWAY for KIDZ」のイベントはファッションショーがメインですが、ブースも開いて、車椅子の方でも着安い服を販売したり、音楽を演奏してもらったり、誰でも楽しめる 空間というのを意識して造りました。

 

2014年に知的障害者更生施設を貸していただいたのが始まりでしたが、2015年には代官山 スタジオを借りて行ったり、松戸市の公園を借りて屋外でも行いました。

 

医療福祉関係者・当事者やその家族、学生さん、服飾関係の方、美容師さんなど、本当に 多種多様の方に協力もあり、200人近くの方に毎回参加していただきましたが、実は今はいったん「RUNWAY for KIDZ」は凍結しておこうと思っています。

  

 ー えっ、そうなんですか?

 

小川先生 「RUNWAY for KIDZ」は準備が本当に大変なんです。手伝ってくれるスタッフ も、何日も準備に費やしてもらっていたのですが、皆ボランティアでお金を支払えていま せん。

 

事業としてやっていくには収益を上げなければいけません。収益がないのに何日も準備に 費やして、イベントを開催することは本当に大変なことです。

 

お金だけの問題じゃなく、他のメンバーがそれぞれやりたいことを見つけて忙しくなって しまったことで、コアとして動いてくれるスタッフが定まらなかったということもあります。

 

ただあれは毎回感動しますし、みんなが笑顔になれる素敵な会なので、また時がきたら開催したいと思っています。

 

ゼロイチ。当事者の声をカタチに

― 理学療法士や作業療法士の方が保険外でサービスを始めようとすると、障害のある方 や疾患の当事者の方がBtoC(Business to Consumer)の対象になるかなと思います。ただ、そういう方からお金儲けを稼ぐのもどうかという気持ちになったりはしませんか?

 

小川先生 その気持ちは普通の人なら、少なからず抱くんじゃないかなと思います。た だ、法人を運営してて思ったのはバックエンドを作っていればよかったのかなと思いました。

 

イベントごとというのは、宣伝広告としては優れていますが、それで食べていくのは難し いと思います。続けるためにはバックエンドを作ったり、バックエンドを持っている組織と一緒にやるのがいいのではないかと思います。

 

医療の地域格差

― 小川先生はまだ誰もやっていないことをカタチにすることを多くやってきていますよ ね。もともと開業したいと思っていたのですか?

 

小川先生 そうですね。父親が自営業だったので漠然とではありますが、自分でも何かや りたいなあと思っていました。

 

 理学療法士になろうと思ったきっかけが祖母だという話をしましたが、いざ自分が理学療法士になって1年目の年に亡くなってしまいました。

 

肺炎で入院したところがあんまり良くない病院だったらしく、ずっとペースト食が出ていたのに最後誤って固形食が出てきたみたいなんです。それが原因かは分かりませんが。

 

その時に医療の地域格差も感じましたし、病院によっても、そこの医療従事者によっても全然治療が違ったりするっていうことを一般の方は知らないってことに問題意識が芽生えました。

 

すごく怖いことですよね。

 

情報が世の中にたくさん溢れていますが、まとまっていないから結局届いていない現状にあります。

 

また、別の話になるのですが、電動車いすに乗った筋ジストロフィーの子を担当していた 時に「外出できない」という話をよく耳にしていていました。

 

「なぜ?」と聞くと、当時は、どこがバリアフリーで車椅子で行けるのか、車椅子用トイ レはどこにあるのかなど情報がなかったんです。

 

そこで「Smile Space」という団体を立ち上げて、バリアフリーマップを作ろうと思った のですが、更新とかできなくて結局失敗に終わりました。

 

ー 何か新しいことを始めると失敗はつきものですね。

 

小川先生 :本当にたくさん挑戦して、たくさん失敗してきました。でも「とりあえずやる」ってことが大切だと思っています。

 

【9/28】小川さんによるワークショップ開催決定!「自走する地域コミュニティーの築き方」講座は

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【目次】

第一回:寄本イズム

第二回:障害=不幸?

第三回:ゼロイチ。当事者の声をカタチに

 

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小川順也先生 プロフィール

2011-2015 国立精神・神経医療研究センター病院 

2015- 一般社団法人 変わる!介護 理事

2017- 合同会社 Smile Space 共同代表

▶︎ 合同会社Smile Space

▶︎ PD Cafe

▶︎ 一般社団法人 変わる!介護

第二回:障害=不幸?【合同会社Smile Space 共同代表 / 一般社団法人 変わる!介護 理事 理学療法士 小川順也先生】

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