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結果を出すための思考プロセス|クリニカルリーズニングで運動器の理学療法に強くなる! (書評)

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会・医療情勢の変化により,理学療法ではよりクリニカルリーズニング (clinical reasoning:CR)の重要性が高まっています.特に適切なCRを実践することで,治療効果を高めるともいわれています.しかし,いわゆるエキスパートが臨床で常に実践されているCRによる意思決定を習得することは容易なことではないと感じております.そのため,「変形性股関節症だから股関節外転エクササイズ」などと安易な治療方法を選択してしまうことが多くなってしまいます.

 

本書ではCRの定義の一部で以下のように書かれています.

例えば,2名の患者の診断名が同じ「膝内側側副靭帯損傷」であっても,受傷機転,詳細な損傷部位・程度,習慣性アライメント,運動習慣,運動コントロール・学習能力,従属性,既往疾患,治療環境,スポーツ活動レベルなどによって最適なCRプロセスは異なる.

出典:クリニカルリーズニングで運動器の理学療法に強くなる!

このように1つ1つの症例に対し,疾患名のみにとらわれることなく多くの項目から最適なCRを導き出すことが求められます.

 

そんな複雑なこと新人ではできないのではないか?と感じている方も多くいらっしゃると思います.しかし本書の見どころとしては,CRの思考プロセスが症例を通して紹介されている点です.概論の解説のあとに運動器疾患に対するエキスパートによるCRの実践を見ることができます.第2章の「クリニカルリーズングの実際」では事前情報の取得から始まり問診や身体評価から導かれる情報からの仮説をフローチャート形式でまとめてあります.エキスパートの思考プロセスの一連の流れを知るには最適の1冊といえるでしょう.

 

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結果を出すための思考プロセス|クリニカルリーズニングで運動器の理学療法に強くなる! (書評)

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