PT学科に進んだ理由
インタビュアー:
よろしくお願いします。小川先生:
高校を卒業するときに漠然とですが福祉か医療系に行きたくて、理数系が苦手だったので医療系は無理かなとも思ったんですけど、苦手という理由であきらめたくない、どうせなら苦手なことに挑戦してみようと思って進むことに決めました。私は高校生の時から青年海外協力隊(以下、JOCV)には行きたいと思っていて、その方もJOCVに行きたいと言っていらして。
そうか、資格を持っていると有利なんだなと思って、医療福祉の職業でしかも協力隊参加にも有利ということも加わり、PT学科に進学しました。
インタビュアー:
JOCVも含めて、今までのご経歴をお伺いできますでしょうか。小川先生:
埼玉県立大学の出身です。インタビュアー:
今の病院でのお仕事は具体的にどういった内容なのでしょうか。小川先生:
発展途上の中国リハビリに飛び込む
インタビュアー:
高校生の時からJOCVに行きたかったということですが、具体的にやりたいことなどはあったのですか?小川先生:
もともとはテレビで途上国の状況を知り、何か役に立ちたいと思ったことがきっかけでした。インタビュアー:
小川先生は中国に行かれたということですが、協力隊に行く国は選べるのでしょうか。小川先生:
インタビュアー:
実際に中国ではどういう仕事をされていたのでしょうか。小川先生:
中国側の要請としては、技術指導をしてほしいということでした。
自分たちのやっていることがあっているのか、足りないところがあったら指導してほしいというものでした。
行った直後は言葉もスムーズではないので、言葉で指導するというよりも、一緒に患者さんを診るという形で、中国人の同僚と話し合いながら進めるような感じでした。
OJTみたいな感じですね。
ちょっと慣れてきたころから、同僚向けに勉強会を開いたり、カンファレンスを開いたりしました。
中国はリハビリがまだ浸透していなくて、患者さんはもとより、医師もリハビリを重要視してないんですね。
そのために患者さんがリハビリまでたどり着けなくて、家で寝たきりになってしまうという人がいるのを目の当たりにして、病院でリハビリを提供するだけではなく、まずリハビリの概念を普及しないといけないと思いました。
TVCMを打ったり、広報活動に努めたり、リハビリを受けられなくても取り組めるよう自主トレ本みたいなものを作ったり、配属先のグループ内の病院に行ったりして普及活動に努めていました。
インタビュアー:
そうなんですね。中国はまだリハビリテーションに対する理解は進んでいないということでしょうか?
ADLよりとにかく機能訓練
インタビュアー:
中国で理学療法士という資格はあるんですか?インタビュアー:
そういった面で、認識の違いで困ったことはありましたか?家族がずっと一緒にいるので、たとえば食事とか、排泄の分野とか、家族に頼ってしまって、あまりADL練習が普及しないんですね。
私が行っていたのは北京の近くだったんですけど、南の方が欧米の文化や資本とかが入っていて、病院の設備もリハビリテーションについての考えも進んでいると印象でした。
太田暁子先生の経歴
【主な経歴】
埼玉県立大学をご卒業後、回復期病院に4年勤めたのちに2年間中国へ青年海外協力隊として派遣される。帰国後、東京都健康長寿医療センターに半年勤務され、現在新東京病院に在籍。