今中国では日本人PTの技術を必要としていた。

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 「日本人は世界でも優れた技術者集団である」これは私が常々思っていることだ。日本独自の文化は、島国であるがゆえ独自の発展を遂げ、築き上げてきた。その文化は、世界を魅了し今尚、多くの外国人が日本へやってくる。

 

それは、我々療法士の技術であっても同じではないだろうか。海外への渡航経験がある療法士の話を聞いても、日本人の実力は、世界で通用するものであると信じてやまない。ただ、その大きな視野を一旦、日本に移してみると現状への不安を抱えている日本人療法士も少なくない。

 

そんな最中、今中国では日本人療法士を熱望する声がある。中国は浙江省台州市にある悠康リハビリテーションセンターでは、日本人療法士による自費リハビリを提供している。そのお客さんのほとんどは、中国の方々。しかもその技術は全て、川平法*1なのだ。

 

今回は、創業者でありながら自身も川平法を体験した一人、張超さんにお話を伺いました。

 

*1:正式には、促通反復療法という。脳卒中後遺症などの麻痺症状に対し、随意運動を実現するために、必要な神経路を再建/強化することを目的に、各関節運動に対し一定回数促通反復することによって効果を得るもの。

https://kawahira.org/evidence.pdf

 

編集長イマイ
ニ、ニーハオ。シェイシェイ

 

張超さん
こんにちは。

 

編集長イマイ
あっこんにちは。今日はよろしくお願いします

 

張超さん
よろしくお願いします。

 

編集長イマイ
早速ですが、なぜ中国で日本人理学療法士を雇用して、自費リハビリ、しかも川平法を提供しはじめたのですか?

 

張超さん
今から7年前の2012年に脳出血を起こして、右に麻痺が残りました。様々な縁があって、「日本には川平法というものがある」と、書籍やTV映像を送ってもらったのがきっかけで、私も受けることにしました。

 

編集長イマイ
NHKの番組ですかね?日本でも非常に話題になりました。

 

 

張超さん
そうです。知ってからすぐに、川平先生に手紙を出して、お返事をいただきました。その日から、日本と中国を行ったり来たりしながら4年かけて、今の状態まで回復することができました。

 

張超さん
川平先生に出会う前までは、仕事に復帰できる状況ではないし、子育て中だったので落ち込みました。でも、先生に出会って自信がつきました。

 

編集長イマイ
実際、効果として実感されて、それを中国で広めたいということで事業を開始されたんですね。

 

張超さん
そうです。自分の体を治すために、中国の病院をたくさん回りました。それでも変わらなかった体が、川平先生のリハビリで、毎回変わるのがわかって、感動しました。それからネットで発信するようになって、中国の人にも受けてもらいたいという想いから悠康リハビリテーションセンターを作りました。

 

 

張超さん
たくさんの人を助けるためには、日本に治療のために行くのは大変です。だから、中国で川平法を受ける施設が必要だと思いました。

 

編集長イマイ
ひとつ疑問なのは、なぜ日本人理学療法士を雇う必要があったのですか?中国の理学療法士に川平法を広めることもできたと思いますが。

 

張超さん
それも一緒にやっています。この会社を始めた時に、川平先生がわざわざいらっしゃってくれて、1週間の講習会をしてくださいました。でも、日本人の理学療法士は技術力が高いんです。お客さんからの要望も高いので、それに応えられるのはまだ、日本人の理学療法士なんです。

 

編集長イマイ
何だか嬉しいですね。今国内では「理学療法士の数多すぎない?」と言われ、「質も下がったのでは?」という声も聞きます。

 

張超さん
中国では、日本人理学療法士がいるということで来るお客さんも多いんです。真面目ですし、丁寧です。実際に、アメリカの教授にも川平法を体験してもらったことがあるのですが、「日本の方がいい」と言っていました。

 

編集長イマイ
ただ非常に失礼な話、日本人が中国に抱くイメージがあまりよくないのも事実としてあると思います。

 

張超さん
すごく感じています。中国からのお土産に、手をつけない方も多いと聞きます。私は、病気になる前から、中国と日本を行き来していましたが、そのころも感じていました。この点に関しては、どうしようもありませんが、今働いてもらっている理学療法士には最大限の配慮をしています。

 

編集長イマイ
そのために、日本法人も作られたということですか?

 

張超さん
そうです。実際、今働いている理学療法士は日本法人と契約して、保険なども全て日本の雇用として結んでいます。中国には、出向という形で勤務しています。

 

編集長イマイ
それは安心ですね確かに。その理学療法士たちは元々中国語が喋れたのですか?それとも、研修を受けてから働かれたのですか?

 

張超さん
悠康リハビリテーションセンターでは、一人の患者さんに対して、一人の理学療法士と一人の通訳で担当しています。ですから、中国語ができなくても大丈夫です。ただ、働いていると少しずつ中国語も覚えてきていますよ。

 

編集長イマイ
それすごいコストかかりますね。

 

張超さん
そうですね。ただ、理学療法士の方には、日本で働くよりも良い環境、待遇で向かい入れたいので、コストとは思っていないです。日本人の理学療法士がいるということで来るお客さんが多いです。

 

編集長イマイ
日本人の理学療法士を必要としてくれるのは嬉しいですね。

 

張超さん
その分、お客さんの負担が大きくなるので、早く保険適応できるようにしたいとは思っています。

 

編集長イマイ
今日本人理学療法士を募集していると伺いましたが、詳細をお聞きしてもいいですか?

 

張超さん
はい募集しています。今、たくさんの患者さんが中国各地から殺到しています。でも、日本人理学療法士が十分な数いないので、全員をお受けするのが難しい状況です。川平法の研修はこちらで手配し受けていただけますし、言葉の問題も通訳がつきますので問題ありません。

 

編集長イマイ
おそらく希望者が聞きづらいと思いますので、私から質問させてください。お給料は、どのくらいになりますか?

 

張超さん
日本での実績にもよりますが、だいたい10〜30%くらい日本のお給料よりも高く設定しています。ある程度の経験者がいていただけるとありがたいです。

 

編集長イマイ
また、詳細があれば教えてください。本日はありがとうございました。

 

張超さん
こちらこそ、ありがとうございました。日本にみなさまのお力をぜひお貸しください。

 

 かつての日本は、中国より様々なものを教わりました。今話題のキングダムが描いている時代、そして中華統一された秦の始皇帝時代、日本はまだ縄文時代から弥生時代の移り変わりの時期にありました。これだけでも、古代中国と日本の差は歴然です。

 

飛鳥時代には、中国へ遣隋使、遣唐使を送り、中国から様々な情報を得ようとする日本の姿がありました。そして、今の日本があります。

 

 今回のお話は、日本に取っても中国に取ってもメリットのあることだと思いました。日本の理学療法は50年かけてここまでの技術と知識を確立してきました。今後この技術や知識は、東南アジアをはじめ理学療法未発達の国で役立てるべきだと個人的には思っています。

 

日本が50年かかってここまで築き上げてきたものを、同じ時間かけて他国が発展しているようでは、日本が先行していた意味がありません。日本で50年かかったものを、他国では30年、20年、10年と短縮するための活動として、悠康リハビリテーションセンターの存在は大きなものとなります。

 

かつて日本が得た知識・技術を、理学療法を通して、中国に還元する。ぜひ皆さんの“手”で、歴史の循環を促して欲しいと思っています。

悠康リハビリテーションセンターの求人情報はこちらをご覧ください。

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