運動習慣の改善
今回は著者の堀川ゆきさんから献本いただきましたので、ご紹介します。本書は一般の方に向けた書籍であり、特に将来への健康貯金をまだ行っていない方に向けた運動指南書です。令和元年に厚生労働省がまとめた「国民健康・栄養調査報告」において、運動習慣のある人の割合は男性が33.4%、女性が25.1%という結果でした。その中で、運動習慣の改善に妨げとなっているものとして「仕事や育児が忙しく、時間が取れない」という理由が大部分を占めています。その点において、本書はタイトル通り「究極、これだけやれば身体万全」というように、ベーシックな6つの運動が紹介されています。厚生労働省が推奨している「週3~5日、軽~中等度の自覚強度で、1日あたり20~30分」の運動には、このベーシックな運動を行えば十分であると言えます。
目的を決める意義
ジムでのトレーニングを日課にしていると、そこに訪れる人の動きを観察することがあります。特にトレーニング初心者は「運動の目的が曖昧」であると客観的に感じていました。目的を決めて通う人もいるでしょうが、ダイエットや足腰を鍛えたい、汗をかきたいなどの漠然とした目的では、トレーニング内容の決定には不十分です。そこで、本書を用いることをお勧めします。本書では、その目的に沿って「正しい姿勢」と「正しい歩き方」の2つのテーマで話が展開されています。どちらか迷う場合には、「正しい姿勢」から始めると良いでしょう。
では、「正しい姿勢」とは何を指すのでしょうか。この具体例を本書では取り上げ、その確認方法まで教えてくれています。ご自身のために本書を手に取ることもお勧めできますが、内容としては高齢の方にも適応する情報が豊富に取り扱われています。ぜひ、ご自身だけでなく、ご両親や祖父母へのプレゼントとしてもお勧めできます。内容はイラストや写真で説明され、全編がカラーですので、本書をお渡しするだけで実践可能なものとなっています。
運動習慣の状況別、運動習慣改善の意思について、 男女ともに運動習慣のある者では、 「既に改善に取り組んでいる(6ヶ月以上)」と回答した者の割合が最も高く、男性 34.3%、女 性 40.5%であった。また、運動習慣のない者では、「関心はあるが改善するつもりはない」と回 答した者の割合が最も高く、男性 31.2%、女性 28.2%であった。
【堀川ゆきインタビュー】