皆さん、こんにちは。火曜日担当の藤本裕汰です。本日もよろしくお願い致します。前回、前々回はパーキンソン病について解説しました(基礎、口腔嚥下)。本日と来週にかけて靴について解説していきます。
靴の重要性
私たちが普段生活する中で靴を履いてきますが、靴には足の保護や移動などの動作の円滑化の役割があります。靴に求められる機能に関しても多くの要素があり、目的によっても異なるため選ぶのが難しいという問題があります。私も小児分野で靴について質問されることも多く、一般の関心としては多い分野である一方、安いから履いている・痛くないように大きい靴を履いているなど患者様・利用者様の知識が不十分な分野であると考えています。
靴に求められる条件に関しては①フィット性、②クッション性、③安定性、④通気性、⑤屈曲性になります1)。またこの要素以外にシーン毎に靴を考えていく必要があります。例えば仕事、日常生活、ファッション、スポーツなど分けて考えることが重要になります。ファッションで可愛いからヒールを使いたい方とたくさん歩く日常で使いたいという場合では優先する要素も異なるため、どの要素を優先にするか考えていく必要もあります。
また、靴により足趾の変形や疼痛など問題が生じる場合があります。疼痛がある場合でも靴のフィッティングをすることで疼痛が軽減する例も多く経験します。訓練で改善する必要がなく、簡単にかつ無意識に動作を変えることが出来るのが靴の魅力になります。ここからは靴の構造や求められる条件など解説していきます。