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【川田章文先生】院長秘書を通してわかった病院経営 -理学療法士-

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理学療法士から草むしり仕事へ

 

最初は、病院回りの草むしりからでした。作業着を着て、来る日も来る日も草むしりをやっていました。それまではケーシーを着て、「先生」なんて呼ばれていたのに、作業着を着ての草むしりは自分の基礎点を上げてくれたと同時に理学療法士という資格と変なプライドが邪魔になってきました。

 

患者様や同僚からは、間接的にも直接的にも揶揄された記憶があります。悔しかったですが、PTとして能力がない自分には、それしか生きる道がありませんでした。妻には理学療法士を辞めたことを言っていませんでしたので、妻はなんで毎日服が泥だらけなんだろうって言っていました。(笑)

 

でも、その草むしりをしていてよくわかったことは、患者さんの流れです。雨の日の患者さんの流れ、時間帯、曜日別、待ち時間などについては、非常にマーケティングの勉強になりました。そして、雑務は人間の基礎点を上げるということ。組織には光が当たる部分には必ず陰があり、その両輪で回っていることに気づきました。

 

草むしり仕事から医師の人事担当へ

 

その後は、医師の人事担当、医局秘書や院内や地域医師会の様々なプロジェクトをさせていただくようになりました。もちろん休みはありません。がむしゃらに行動しました。でもそれは楽しく、充実していました。

 

医師人事では給料のことだけでなく病院に着任、退任される医師のお世話係りもしました。そこで奉仕し続けること、常に与え続けることの重要性を学びました。のべ200名くらいの医師と携わったと思います。物件の手配、家族との連絡から引っ越しの手伝い、大型電化製品店で冷蔵庫、洗濯機の購入、研究の手配、5万枚のコピー、ゴルフの予約など何でもしました。

 

院長の愛車のBMWの運転手もしていました。何度か擦ってキズをつけてしまいましたが、「川田に運転手を頼んだ俺が悪い」と。(笑)怒られるよりつらいです…

 

人材育成コンサルタントの礎

 

内視鏡センターの立ち上げや、近隣病院の内偵、診療報酬改定に関わる増収企画、監査時のリーダーなど、徐々にスケールが大きい仕事を任せていただくようになりました。もちろんここでも失敗続きでしたが、なんとかこなしていた記憶があります。

 

院長秘書や総務での一番の経験は院長や事務長の人柄を分析できたことです。そして立場によりニーズや価値観が変わることです。トップはなんて孤独なんだと感じとることが出来ました。

 

今の人材育成コンサルタントとしての礎を築いたといっても過言ではないです。院長は、職員全員を引っ張るリーダーシップと、慕われる人柄があり、事務長は調整力に長けた人でした。その理由を考えることからスタートしました。それを論理的に分析して人材育成のヒントにし、色々なところで講演をさせていただいています。

川田先生3

 

東日本大震災がきっかけで、新天地へ

インタビュアー:そこから、教員になられたのはなぜですか?

 

東日本大震災がきっかけです。私が勤めていた病院は、茨城県の公立病院で、震災により建物の構造上使用ができなくなりました。それでも、患者さんは毎日何百人も押し寄せてくるので、敷地内にテントを立てて、プレハブを置き翌日にはそこで診療を開始しました。

 

妻とはしばらく連絡が取れなかったので最悪のことも考えていたようです。ただ、毎日が激務でしたので、体調を崩してしまいました。そして、中から見た理学療法士と外から見た理学療法士の両側面から見た理学療法を伝えたい、また、長男が障害を持っており、茨城よりも高度教育が可能な環境へ引っ越すタイミングで今の学校(東京リハビリテーション専門学校)の近くに家族で引っ越してきました。

 

その時、私を拾ってくれた今のボス(アゼリーグループ:来栖宏二理事長)にはすごく感謝しています。来栖理事長との出会いが10年間の私の失敗続きの理学療法士人生を180度変えてくれることになるのです。来栖理事長は驚くくらいスタッフを褒めます。今まで組織に必要とされていなく、失敗続きと思っていた私を、それは「失敗じゃなく良い経験だよ」と教えてくれたのです。

 

*目次

【第1回】理学療法士になったきっかけ

【第2回】院長秘書を通してわかった病院経営

【第3回】教員としての取り組み

【第4回】マネジメントは理学療法評価に似ている

【最終回】学校を途中でやめてしまった子へのフォロー

 

川田章文先生経歴

経歴:

平成10年 茨城県立下妻第一高等学校卒業

平成14年 国際医療福祉大学保健学部理学療法学科卒業

同年          栃木県厚生農業協同組合連合会 下都賀総合病院リハビリテーション科入職

平成15年 筑西市民病院 リハビリテーション科入職

平成20年 筑西市民病院 総務課へ異動(院長秘書、医師人事等)

平成23年 学校法人アゼリー学園 東京リハビリテーション専門学校 入職

平成27年 アゼリーグループ 一般社団法人 未来創造研究所

主任研究員/人材育成コンサルタント

現在に至る

学校法人アゼリー学園 東京リハビリテーション専門学校

http://tokyo-reha.azalee.or.jp/

一般社団法人未来創造研究所

http://mirai.azalee.or.jp/

医療と介護 人材育成コンサルタント川田 ブログ

「ワクワクする現場育成」

http://ameblo.jp/mirai-soken-kawata/

医療と介護人材育成コンサルタント川田 メルマガ

「失敗する人材育成」とある経営者からの話

http://www.mag2.com/m/0001670418.html

facebookページ

チームビルディング総合研究所

https://www.facebook.com/teambuilding.soken

youtube

https://www.youtube.com/watch?v=hJeJPOhvhkw

 

【川田章文先生】院長秘書を通してわかった病院経営 -理学療法士-

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