第四回: 英会話 ぜったい音読 標準編【リハビリ職向け | 英論文読解講座】

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ana

「英会話 ぜったい音読 標準編」

前回は「現状把握とモチベーション維持のためのポイント」でした。

 

前回も紹介致しましたが、英文献を瞬間的に読めるには、文法を知識レベルではなく知恵レベルまで高めることが重要です。

 

そのためには音読などのトレーニングが重要になります。第4回では「英語トレーニング法 音読の重要性」とし、音読の事を具体的にお伝えさせていただきます。

 

まず音読とは何かと言うと、音を出して読むという事です。

 

黙読ではありません。

 

英文を音に出してみて、英文の頭から意味を理解して咀嚼する作業です。

 

身体を動かして、自分の出した音を聴いて、フィードバックしましょう。

 

繰り返すことでフィードフォワードがより洗練されてきます。

 

ぜひ返り読みはしないで行なってください。

 

なぜなら英語脳を作るのに返り読みや和訳が弊害になるからです。

 

英語と日本語では構造が異なりすぎるため、音読による英語理解の作業を台無しにしてしまいます。

 

音読をする際のコツを3つ紹介します。

 

1、自分のレベルに合わせた教材を使う事

 

2、単語の意味を知り、正しく発音できる事

 

3、単語それぞれの関係(英文法)をある程度知っている事

 

+α 今回の「ちょっと気になる英文読解シリーズ」

 

1.「自分のレベルに合わせた教材を使う事」

まず初めは非常に簡単な教科書や参考書(馬鹿げてると思うくらい)を選びましょう。

 

初心者は中学校で使用している教科書レベルが良いと思います。

 

書店で買うのが恥ずかしければアマゾンさんを頼りましょう。

 

自分が初めに使用したのは「英会話・ぜったい音読 入門編」です。

 

読んでいただければわかると思いますが、内容はものすごく簡単なのですが、当時の自分は「翻訳はなんとなくできるけど、なぜここにthatが入るのか?このthatの意味はこれだ」などを全ての文に的確に説明することはできませんでした。

 

つまり中2レベルの文章が怪しかったということです。

 

ですので、自分に正直になることが音読として非常に重要です。

 

音読は「意味が完全にわかる文」を練習することに意味があるのです。

 

ですので、初心者の方はいきなり標準編(中3レベル)をやらないようにしましょう。

 

2.単語の意味を知り、正しく発音できる事

侮るなかれ、音読するスピードについて行けず確実に挫折します。

 

初級編ですら、Mika, look our Halloween pumpkin.がCDと同じスピードで音読出来ず苦労したのを覚えています

 

自分は、'look our'の部分がカタカナ英語脳だったので'ルクラワ'に聞こえました。

 

同様に、難解な英文献をいきなり音読のテキストにするのはとてもきついです。

 

例えば、以下のような文を初期に音読するとしましょう↓

 

The vast majority of SCls in the United States are closed injuries, involving contusions and fracture dislocations, with a much smaller portion being penetrating wounds.

 

この文は文献から引用しましたが、初学者が一眼見ただけでは語彙が難しく意味が分からないでしょう。

 

単語の意味が分からない状態、もしくは単語間のつながりも乏しい段階で は、ただ単語が流れてしまうので英語をイメージ化することができません。

 

最初は非常に簡単な文を反復して身につける事が大切です。

 

(意訳: アメリカにおける脊髄損傷患者の大部分が、捻挫や脱臼骨折のような皮膚に損傷を伴わない内部の損傷や、ごくわずかに傷として突き出ている患者かである。)

 

医療者であればclosed injuriesはわかりますが、英語圏の一般の方が見ても何を指しているのか(皮膚なのかな筋なのか)大まかにしかわからないでしょう。

 

このように英論文をいきなり音読テキストにするのはとても難しい事です。

 

それと比べて、音読に良く使われる中学校の参考書類は、基礎的な語彙や文法でうまく構成されているので、段階的に学習が進めば、リーディングやリスニング、スピーキングにも効果がありますし、書きとりを行う事でライティングにも効果があります。

 

まず簡単にできるところから始めるのが英語学習のポイントです。

 

前回もモチベーション維持の為のポイントを書きましたが、継続する為には、課題が難しすぎてはダメです。

 

楽に出来る範囲が増えていく事が大切なのです。

 

繰り返しになりますが、音読の初期は、読んで分かるレベルの参考書を使い、継続して行うようにしましょう。

 

以下にいくつか音読の参考書を載せます。

 

見てお分かりになるかと思いますが、音読の教材に単語教材、文法教材も活用し、スピーキングと文法、単語を同時並行に進めることがポイントです。

 

しかも1つの教材を3ヶ月程度は最低活用するよう意識してください。

 

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3.「単語それぞれの関係(英文法)をある程度知っている事」

 

文法習得方法については後ほど詳しく述べますが、中学レベルの文法書を音読と並行して勉強しましょう。

 

参考書は巷にあふれています。

 

オススメはくもんの英文法(中学)や、一億人の英文法です。好みによってご自身で選んでみてください。

 

音読の最中は「どんな時制が文中でつかわれているのか?」や、「受け身になっているのか」、「この前置詞はこういう意味だろう」などの文法構造をできるだけ明確にイメージしながら行って下さい。

 

話している場面あれば、その人になりきる位の方がいいです。

 

基本的には、I am a man ( I= a man) というbe動詞のイコールの原則とか、I walked in the park.(私/ 歩いた/ 公園の中を)などの主語、動詞の関係などを把握して、自分の言葉として言えるようにしましょう。

 

I walkedのあとに何故前置詞がつくのか?など疑問が出てくるようになれば文法への探究心も出てきます。

 

英語は基本的に、「~は、~だ」というシンプルな構造で構成されています。

 

つまりこの部分をきちんと抑えられる様になる事が英語理解の初めの一歩であり、英論文読解にも応用されます

 

他の文はこれを説明するように、前後にくっつき、全体の文が構成されています。

 

上記を踏まえた上で、多くの繰り返しが必要です。

 

音読に関しては習うより慣れろというのがここでは真実でしょう。

 

とにかくひたすら感情移入して、繰り返し読みます。

 

20-30回の反復が最低ラインです。

 

60-100回くらい繰り返すと文は覚えてしまうでしょう。

 

もうやらなくても良いだろうとふつうは思います。

 

200-500回まで行く頃には、会話の中で自然と繰り出せるレベル、もしくは寝言で英語を話しているレベルになります。

 

また、反復練習で最初に疲れるのは脳ではありません。

 

発声し続けると初めは要領を得ず、顔の筋肉が疲れ、喉が枯れる事でしょう。

 

机に座って音読し続ける事も慣れないとかなり拾うがたまるかと思うので、ポカリやお茶などを飲みながら、歩きながらやることをお勧めします。

 

不思議なんですが歩きながらやると、脳が疲れにくいですし網様体を活性化できるので記憶への定着も上がります。

 

続けると次第に喉の下の方や、腹で発声できるようになり、口の力が抜け、どこの国の人にも通じる標準的な英語が話せるようになるでしょう。

 

【目次】

第一回:リハビリ職(理学・作業療法士のための)英論文読解講座

第二回:英語論文を読むのにおすすめの電子辞書は?

第三回:テスト対策のためでは英語力はつかない

第四回:英会話 絶対音読標準編

第五回:英語トレーニング法 語彙(英単語)上達方法

第六回:英語トレーニング法 リスニング 上達方法

第七回:英語トレーニング法 英語を書く(Writing) ポイント

最終回:実戦へチャレンジ

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第四回: 英会話 ぜったい音読 標準編【リハビリ職向け | 英論文読解講座】

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