理学療法士を目指したきっかけ
多くの人は、小学生のときなど夢やなりたい職業ってあったのではないかと思います。 しかし、私は小さい頃からずっと、なりたい職業や夢などもったことがありませんでした。それは高校3年生の進路決める時期になっても同じで、ただ漠然と大学に行くんだと思っていました。周りの友人達は、何かしら具体的な夢やなりたい職業があり、その中の1人にこんな私の考えに対して『なんか、つまらないね』と一言(笑)。色々と複雑な気持ちが混ざり合いながら、それならば私も何か見つかったら良いな、と安易な気持ちで進路指導室で色んな学校のパンフレットを見ていました。その時にたまたま手に取ったパンフレット(後に通うことになる学校)を見て、『これだ!』と直感的に思ったのがきっかけです。直感でしかなかったので、もちろん自分がリハビリを受けたわけでもなく仕事内容を知っているわけでもありませんでした。実際に、学生時代に実習に行って理学療法士の働く姿をみて、そこで本当に『やっぱりこれだ!』と心から目指すことができました。
今では理学療法士を目指すきっかけを作ってくれた、厳しい一言をくれた友人にも感謝しています。現在の仕事
就職してすぐは急性期の総合病院に勤務し、現在はクリニックに勤務しているため、外来で通っていらっしゃる方をみさせていただいています。整形疾患に関しては8割以上が術後の患者様です。急性期病院を退院されてすぐの方や回復期病院の退院後、入院もせず手術をされた方などがいらっしゃいます。脳血管疾患の方も、整形疾患の方同様に、色々な時期の方が来院されます。その他、神経難病の方もみさせていただいています。現在の職場はPT、OT、STの3職種がいるため、身体機能面だけなく高次脳機能面もみながら、ご自宅で生活や復職についての不安や問題点など話し合いながら介入しています。
また、患者様とも話し合いながらリハビリテーションの目標を設定し、その結果通院が終了になった後のことも視野に入れながら、その方にとって最も良い環境を整えていくことも大切だと考えています。働く女性として
リハビリ職種は男女比があまり変わらない珍しい職種だと思います。その中で、特に働く女性が多い年代は20代前半~30代後半となっています。女性にとってのこの年代は、自分のスキルを上げたりなどのキャリアアップなど仕事の面に関してとても大切な時期だと思います。同時に、結婚・妊娠・出産・育児など、様々なイベントが起こりうる時期です。その中で、仕事と家庭を両立するには、周囲の協力なしでは難しいと思います。大きい病院などの組織では育児休暇などが整い周囲の理解や協力が得られやすいですが、そうでないところではなかなか両立していくのが難しいのが現状かと思います。何かを完全に諦めるのではなく、どうしたら少しでも環境を整えることができるのかを、私たち自身も考えていくことが大切なのではと考えています。
リハビリ職を目指す学生の皆さんへ
佐藤千佳先生の経歴
職業:理学療法士
病院名:戸田中央リハクリニック
経験年数:6年目
出身校: 東都リハビリテーション学院