『膝から「ポキ」「カチっ」と音がなる』といった症状を訴える患者さんと出会ったことはないだろうか。
これらの軋轢音に関して、米ベイラー医科大学のGrace Lo氏らは以下のように述べている。
膝関節で「常に音がする」人では、そのうち11%に1年以内に膝関節炎の症状が発現したのに対し、「全くしない」人では4.5%に過ぎなかった。「時々する」「よくする」人では、約8%に翌年、膝関節炎の症状が発現した。
今回の研究は、45~79歳の約3,500人を対象。
肥満・膝損傷などの既往歴を持つ人も含まれており、若い人が運動する際に膝が鳴るケースも関節炎のリスクになるのかは不明だ。
痛みがなくても、音が鳴るという方は注意する必要がでてくる。
逆に言えば、その段階で生活指導・運動指導が行えれば、変形性膝関節症を予防できる可能性がある。
参考:Lo GH, et al. Arthritis Care Res (Hoboken). 2017 May 4. [Epub ahead of print]