高齢者における低栄養状態の予防・改善は、要介護状態・疾病の重度化の予防に繋がり重要な役割がある。
7日に開かれた社会保障審議会・介護給付費分科会の会合で、次期介護保険に対する課題が話し合われたが、その中で通所介護(デイサービス)、通所リハビリ(デイケア)にて「栄養改善加算」を算定している施設がほとんどないことが議題にあがった ー。
現在、要介護高齢者の約7割は、歯科治療の必要性があると言われており、適切な口腔衛生管理により誤嚥性肺炎の予防や咀嚼機能の維持を図る必要性がある。
また、デイサービスの利用者のうち体格指数(BMI)が18.5未満(やせすぎ)の人は24.0%にのぼり、また3.4%の人が低栄養、35.3%の人に低栄養のリスクがあったそうだ。
「栄養改善加算」を算定するには、 1人以上の管理栄養士を配置し、個別の相談・指導などを行う必要がある。
対象とする利用者には基準があり
・BMIが18.5未満である者
・過去6か月以内に3%以上又は2~3kg以上の体重減少が認められる者
・血清アルブミン値が3.5g/dl以下である者
・食事摂取量が不良(75%以下)である者
・その他低栄養状態にある又はそのおそれがあると認められる者
いずれかに該当しなければいけない。
また、栄養改善加算を施設が算定しない理由としては、「栄養改善サービスが必要と思われる利用者がいないため」、「必要な専門職が人材不足で配置できないため」があげられた。