#3 TOFEL、GRE。一番英語が伸びるコツ|青柳 洪作先生【世界で発見!こんなところに療法士】

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大学院を選んだポイント 

 

 PTの大学院のコースには2種類あります。

 

PTの免許をとることが目的の養成校(Entry-level:DPTプログラム)と教育者になるあるいは独立した研究者になるためのコースPost Professional level (MS/PhD)コースです。

 

 それまで臨床をしてきており、また再び解剖や生理学などを学び敢えてアメリカのPTになるための養成校に入りたいという気持ちはなく、やはり臨床時代に常にわからないと感じていた「腰痛」の治療・評価に対する最先端知識の獲得とそれを発展させる研究に携わりたい気持ちが強くありましたので、自動的にMS/PhDコースを選択しました。

 

 具体的な大学院の選択方法としては、まず「US News & World Report」というPTのDPTプログラムのランキングサイトを利用しました。

 

MS/PhDコースはそのコースの性格上、わかりやすい比較が大学院間でできないのですが、DPTコースは全ての大学院の目的は当然PT免許獲得なのでカリキュラムがほぼ同じことから比較しやすくランキングサイトに反映されます。

 

基本的にDPTにもMS/PhDにも同じ教授陣が関わるので、まず、このランキングサイトで上位のランクされているところから順番に腰痛の研究を行っている教授陣がいるのかどうかを調べました。

 

更に、充実した病院と併設している大学院ではよい研究ができると思ったので、「US News & World Report」での病院ランキングも参考にしました。そして最終的に志望大学院を4つに絞りアプライしました。

留学までの手続き 

 

TOEFLとアメリカ版・大学院のためのセンター試験・GRE(Graduate Recode Examination)はどこの大学院でも共通ですが、(今となっては受けなくてよいMSコースがあることを知りましたが)、その他の入試に必要なものは各大学院によって微妙に違いますので各大学院の入試要項のHPを隅々まで目を通さなければなりません。

 

どこも共通しているのは上記の2つのテストに加えて、日本の大学の成績をアメリカ版GPA(Grade Point Average)に換算して提出、履歴書、Statement Purpose(自分の強みとその大学院での目的)、3通以上の推薦状です。

 

  私は帰国子女ではなく英語は全くダメでしたので、まずHPを読むところからすでに凄く時間を費やしたのを覚えています。

 

大学院によってはRolling Admissionといって締切を特に設けていなく、上記の入試に必要なものが準備でき次第出願して審査される方法をとっています。しかしながら大概の大学院は12月末から4月中旬までの間に締切を設けています。

 

TOEFLとGREはいわゆる足きり材料です。TOEFLは最低でも80/120は要ります。私は相当このTOEFLで苦労しました。

 

英語に自信の無い方は目標点数に達するために少なくとも2年は見積もっておいたほうがいいです。

 

GREはアメリカの大学を卒業した者が大学院受験のために受けるもの。当然難しいです。

 

Verbal, Quantitative, Writingの3科目で、VerbalとQuantitativeは130から170の間で点数がつけられ、 Writingは5点満点です。

 

ズバリ、中等度から高いレベルの大学院ではVerbalとQuantitativeの合計で300点、Writing3.5点以上ないと入試選考すらされません。アメリカ留学は入試準備から始まっています。

 

当然すべて英語ですし、必要書類獲得(例えば日本の成績をGPAに変換してくれるサービスへのコンタクト)には当然英語でのやりとりとなります。留学を決めてから実際に果たされるまで十分な準備期間が必要とされることを念頭においておかなければなりません。

言語をどのように習得したか

 結論から言うと帰国子女でもない限り自分の英語に満足することはありません。常に苦労します。

 

TOEFL、GREの点数を苦労してようやくとれたにもかかわらずアメリカに来てからの授業1発目、教授の話していることが全くわかりませんでした。

 

20年以上アメリカにいる教授の先生も未だに苦労されています。

 

一番英語が伸びるコツはズバリ「上手くしゃべりたい」という願望を捨てること。

 

つまり恥を捨てて「自分の英語は第2言語だ、上手く喋れないで当たり前だろ」と開き直ることが本当に大切です。

 

そうすることで余計に落ち込むこともなくなるし、かえって積極的に英語を喋れるようになります。この心持ち1つの変化でびっくりするぐらい上達速度が変わりました。

 

あとはもう英語しか喋れない環境に飛び込むことしかないと思います。「まず日常会話ぐらいできるようになってから、、、」ということをよく聞きますが、実はランダムな内容が飛び出す日常会話が一番難しいです。

 

私自身現在、授業を聞く、論文を読む、発表する、授業中の議論等には全く問題ないのにも関わらず、アメリカ人とのプライベートでの、特にBarでの、会話は未だに何を言っているかよくわからない時が多々あります。

 

このテーマでの私の結論は「習得したい」という気持ちを捨てる。そしてとにかく英語の環境に少しでも早く飛び込んで、その場その場でその時の自分の英語のレベルに相応する壁にとにかくぶち当たっていくしかないということです。

 

「上手く喋りたい」という気持ちは結果的に自信を喪失させ、次の機会に挑めなくなります。

 

「喋れないから練習してるんやないか!下手で当たり前や!」という気持ちに切り替えることで各段に英語は上達していきます。

 

青柳 洪作先生プロフィール

職歴

2015.8~:カンザス大学メディカルセンター
 Research Assistant in Clinical Orthopedic Rehabilitation Research Laboratory

研究プロジェクト:

 STRUCTURAL BRAIN IMAGING IN PEOPLE WITH LOW BACK PAIN

 The use of Yoga for Lumbar Spine Post surgery Management  Teaching Assistant in Doctor of Physical Therapy Program

役割:テクニカルアドバイザー、非定期レクチャラー 担当科目:整形外科系リハ I、II、III、中枢系リハ II、Evidenced-Based Practice

 

学歴

2005.3独立行政法人 仙台医療センター付属リハビリテーション学院 卒業

2010.2:保健衛生学(理学療法) 学士取得

2015.5:イリノイ大学シカゴ校卒業・修士取得

 

▶︎アメリカの大学院について詳しく知りたい方はこちら

#3 TOFEL、GRE。一番英語が伸びるコツ|青柳 洪作先生【世界で発見!こんなところに療法士】

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