もっとも勉強になる方法
新入職者もそろそろ担当を振り分けられ、立派な療法士として日々活動していることだと思います。学生時代とは違い、実際にお金をいただきながらリハビリテーションを行う仕事の責任感をふつふつと感じているのではないでしょうか。
また、「先輩のようにうまく歩かせることができない」「自分のやっていることは結果につながっているのだろうか」「患者さんから拒否された」など、悩みも増えてくることでしょう。そうなると、いよいよ臨床に直結した勉強を始めなくてはと考え、参考書を読めど答えが見つからないことにイラつき、落胆している方もいると思います。
そんなみなさんに、臨床に直結したもっとも効率のよい勉強方法をお伝えいたします。
それは「症例検討」です。一人の患者さんに対して、何を目的として、どう評価・アプローチしたら、どんな結果が生まれたのか。それを踏まえて、新たに何を考えたのか。患者さんを見るプロセスは、基本的には変わりません。このプロセスを染み込ませるためには、一症例をまとめる作業が重要となります。
症例検討の利点
上記では、プロセスについてお伝えしました。症例検討の利点をもっと細かく説明するとたくさんの利点わかります。一症例を最初からまとめるという作業は、頭の中を整理するために有効な方法です。つまり、頭の中を活字に起こすことが重要なのです。実は頭の中で整理しようとすると、いろいろ考えなくてはいけないことが多いと錯覚し、混乱を招きます。
それを活字に起こしていくと、実は悩んでいる要素が少ないことに気がつきます。まずは、自分が何に悩んでいるのかに気づくことが、勉強において非常に重要です。勉強が進まない原因のいちばんの問題がここで、「何がわからないか、わからない」といった思考になります。この思考の人はまず、文字に起こすことを行いましょう。
みなさんも経験があると思いますが、ケースノートやレポート、レジュメを書く際に、文字数が少なくて困ったことはありませんか?無理やり言い回しを多くしたり、同じことを繰り返し記載したり、微調整して枚数を稼いだことでしょう。つまり、頭で考えていることは、実はそんなにたくさんないのです。
このプロセスを手に入れることで、「考える力」が身につきます。当然、【他人の症例検討を傾聴する】ことも同様に勉強になります。院内での発表をめんどくさがらず、ぜひ実践してみてください。
新人症例検討会を開催します!
日時:2017年9月27日(水)18:30〜
場所:東京都渋谷区渋谷2-10-16 スガハラビル2F
参加費:無料
参加条件:学生、PT、OT、ST
テーマ:
① 「認知症を呈するご活用者様が安心安全に過ごせるように、課題の抽出と在宅作業療法をおこなってみる」
1年目 作業療法士 高谷
② 「廃用症候群のご活用者様へ訪問リハが介入することで、生活の質の変化を起こすことを目指して」
1年目 理学療法士 峰