Buenas noches!terapeuta!(スペイン語でこんばんは療法士のみなさん)、週の真ん中水曜日の江原です。
関東地方に梅雨明け宣言が発表されました!
慢性疼痛患者さんが過ごしにくい3大シーズンであるのが春・秋・そして梅雨(江原調べ)!
本当に雨が多かった今年の梅雨もようやく終わりを告げ、過ごしやすい夏がやってきます。
梅雨は頭痛もちだったりすると本当に大変な季節ですね。
理学療法士として関わることがまだまだ一般的ではないため、一般的には身近な病気にも関わらず専門的に診ることが少ない「近くて遠い」疾患なのが頭痛ではないでしょうか?
夏到来を祝し頭痛について書きたいのですが、専門的にあれこれ書くよりも、まずは頭痛の臨床をやっていてなんか変だと思ったことを掘り下げたいと思います。
本日はネット上によくみられる、偏頭痛というワードについてです。
本日のトピックス
本当にスゴイ頭痛分類
偏頭痛なのか片頭痛なのか
偏頭痛と理学療法士のよい関係
本当にスゴイ頭痛分類
頭痛は本当に多くの診断名があります。ペインクリニック科では頭痛で受診される患者さんが比較的に多い方で、標準的な治療でなかなか改善しない場合に理学療法がおこなわれることがあります。
頭痛に関する病名は国際頭痛分類によって定められていて、1988年の第1版を皮切りに2018年よりに第3版(ICHD-3)が公開されています。当院医師からこのことを教わりましたが、「頭痛ってヤバイ」って思いました。
なぜなら「頭が痛い」という症状で分類しているのですがあまりにも多岐にわたっていて、頭痛の診断名だけで本が一冊出来上がっているからです。頭ぶん殴られるような衝撃でしたね、頭痛だけに。
例えば頭痛を担当する機会が比較的あると思われる、整形クリニックの理学療法士の皆さんでしたら頭痛の分類といえば、
片頭痛:拍動のような片側の頭痛
緊張型頭痛:両側頭部やこめかみの持続的な頭痛
群発頭痛:発作的な激しい頭痛
のように分類して理学療法で対応されていたかもしれません。
しかし、ICHD-3では群発頭痛は自律神経が関わる頭痛の一種となり、三叉神経・自律神経性頭痛(trigeminal autonomic cephalgia:TACs)の中の1分類となっています。
それだけ頭痛の診断・治療は日々変化していて、私もICHD-3β(第3版の前にパブリックコメントを募集していたβ版)を読んで勉強していましたが、いつの間にか第3版になっていました。
これから頭痛についていっちょ前に書こうとしていた私はちょっと恥ずかしかったです(最近新規にリハビリにいらっしゃる頭痛患者さんが少なかった影響です)。
その他ICDH-3を読んでいるととても興味深くて
・咳のし過ぎによる頭痛(一次性咳嗽性頭痛:なんか病名というよりかはそれは当たり前では?と思っちゃう)
や
・貨幣状頭痛(コイン型に痛くなる頭痛、本当に頭痛なの?)
や
・性行為による頭痛(本当は気持ちいい瞬間なのにかわいそう!!!)
などという頭痛分類もあるんです。
性行為による頭痛は、今後POST編集長が卓越したライティングで記事をまとめてくれるのではないかと予測しています。
頭痛というのはメカニズムもわかっていないものもあり、不思議な病気です。