羊土社様よりPTOTSTのみなさんへ
日頃、書籍紹介等でお世話になっている羊土社様より、POSTをご覧のコロナ渦で戦う医療従事者のみなさまへメッセージと医学書の一部無料公開の特典をいただきました。
さらに、こちらで一部無料公開されている書籍に加え、羊土社様より発行された人気書籍をPOST会員向けにプレゼントいただきました(*こちらの応募方法は後日ご連絡します)
我々POSTは“情報提供”という意味でしか、医療従事者のみなさまへ僅かながらご支援をさせていただければと思っております。引き続き、感染への不安は続きますが、医療の最前線に立たれる皆様におかれましても、どうぞご自愛ください。
以下、羊土社様よりメッセージです↓
昨今の状況下,臨床・研究・教育のさまざまな場面にて,影響・制限を受けているセラピストの方もたいへん多いことと存じます.私ども羊土社は,そんな皆さまのお役に立ちたい,という思いから,ささやかではありますが弊社書籍を一部無料公開することにいたしました.
セラピストの方はもちろん,医師・学生の方にもご覧いただけるとたいへん嬉しく存じます.本取組が,皆さまのご活動の一助になりましたら幸いです.もしよろしければ,ページ末尾に簡単なアンケートがございますので,ご回答いただけると幸いでございます.
HP:https://www.yodosha.co.jp/yodobook/special/crinical_reasoning/
クリニカルリーズニングで運動器の理学療法に強くなる! より
近年,加齢・栄養・活動の複合的な要因により筋力低下を呈するサルコペニアが注目されている.整形外科患者にもサルコペニアを有するものは潜在的に存在するため,運動器自体の問題に加えて,サルコペニアを考慮したリーズニングが必要である.提示症例では,基礎疾患とサルコペニアの要因別にリーズニングを進めた.
クリニカルリーズニングで神経系の理学療法に強くなる! より
脳出血は脳卒中全体の18.5%を占め1),そのなかでも被殻出血が29%と最も多く,脳卒中に携わる理学療法士であれば担当となる機会も少なからずあると思われる.被殻は大脳基底核の一部で,外側線条体動脈より栄養され,ここは「シャルコーの脳出血動脈」ともいわれ2),破裂しやすい血管である.被殻出血は広範に発症することも多々あり,被殻だけでなく前上方では尾状核,前頭葉へ,また後方では内包,視床など進展し,多彩な症状を示すことがある3).今回は,脳出血後に膝が伸びにくくなった症例に対し,神経学的背景と筋骨格系の要因も合わせてクリニカルリーズニングを進めていく.
クリニカルリーズニングで内部障害の理学療法に強くなる! より
慢性呼吸器疾患患者は増悪をくり返す症例も多く,疾患管理のうえで排痰は重要な介入方法の1つとして位置付けられる.特に急性増悪に伴い喀痰量が急激に増加した場合,排痰の結果しだいでは経過や予後にまで影響を及ぼす可能性も生じる.臨床現場において,気道分泌物貯留を認めるが,排痰困難な症例もしばしば経験する.今回の提示症例では,排痰困難に陥っている問題点を明確にし,良好な排痰が得られるようにリーズニングを進めた.