第194回【言語障害スクリーニングテスト “STAD” 開発者】 言語聴覚士(ST)荒木 謙太郎先生最終回

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チャンスをつかむためには

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ーー最後に読者に伝えたいメッセージは?

荒木先生:研究、開発、普及の段階があると言いましたが、各段階で奇跡的な出会いに恵まれここまでやってこられました。

ここぞっていう節目のタイミングに大御所と言われる先生に出会い、チャンスをつかんでこれたのだと思います。そのチャンスは前髪の先くらいにしか訪れないので、そのチャンスを逃さないようにしてほしいと思います。

 

ーー人との繋がりや出会いが大事ということですね。それも荒木先生の頑張りがあってこそだと思います。若手療法士や学生に何か伝えたいことはありますか?

荒木先生私がスクリーニングを作ろうとしていた時は、学会で「あなたに出来るわけがない」と言われたり、論文を書いている時には前に進んでいるのか不安になったり、そもそも研究として成り立たないんじゃないかと思うこともありました。

それでも諦めずに歩みを進めていると、出会いがあったり、論文が評価され、海外でも発表出来たりと色々なことができました。夢が叶う保証はどこにもないけれど、夢を叶えるたった一つの方法は、自分ならできると信じてひたすらやるしかないと思います。

そのためには努力が必要ですが、努力をするか・しないかは自分で決められます。努力を続けていると信念が太くなってきます。皆さんが歩みを進めていくときに苦しい時や逆境とかがあると思います。

そんな時でも「trust yourself」弱い一歩でも歩みを進めていくことだと思います。

 

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ーーおすすめの書籍を教えていただけますか?

荒木先生:「私がいずれ執筆するSTADの教科書」ですね!2~3年後を目標に執筆したいと思います。

他のお勧めは、「これから論文を書く若者のために」酒井 聡樹 著です。

これから論文を書く若者のために 究極の大改訂版
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酒井 聡樹
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あきらめない。あきらめたくない。

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ーーPTは開業する等、多様性が出てきていますが、STの今後の広がりについてどう思いますか?

荒木先生:しばらくは就職口としてはあると思いますが、国が今ほど保険料を負担できなくなる可能性もあるから、STも選ばれる時代がくるかもしれないですね。また、STは言語を主に使うから、国で言語が違うと治療ができないけど、最近は翻訳や音声認識のテクノロジーが発達してきているので、そういうものが世界で活用できるといいですね。

 

ーー最後に、荒木先生にとってプロフェッショナルとは?

荒木先生:あきらめない事。弱々しくても必ず一歩を進める事だと思います。年をとっても一生そういう人間でありたいなと思います。

 

 

目次

  1. [1]言語聴覚士を目指したわけ

  2. [2]言語聴覚士のセミナー事情

  3. [3]言語障害スクリーニングテスト “STAD”の開発

  4. [4]言語聴覚士の今後

 

 

荒木謙太郎先生経歴

第194回【言語障害スクリーニングテスト “STAD” 開発者】 言語聴覚士(ST)荒木 謙太郎先生最終回

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