「あなたの考える“健康”とは、どのようなものですか?」
当たり前のように聞く“健康”という言葉ですが、「健康の定義」とは。
【健康とは、身体が病気ではない、弱っていないものではなく、肉体的にも、精神的にも、そして社会的にも、すべてが満たされた状態にあることをいいます。】(日本WHO協会訳)
健康は心身だけでなく、社会的要因も含まれることが定義されています。
私たちは自立支援、生活再建の支援を行いますが、もう一度健康とは何か?と、
あらためて自分自身の健康の定義を考えることは必要なことだと思います。
「健康とは私達にとって良いことか?」おそらく、「悪いもの」と思うことは少ないでしょう。
しかし、健康であるために、運動や規則正しい食生活をとることは大切なことであると思えるのに健康とはいえない生活を過ごしている方は多いのではないでしょうか。
なぜ、健康的な行動を継続的に行うことは難しいのか。そこには、「心」の要素が大きく関わってきます。
継続的に健康的な行動を行うため、「健康行動理論」が存在します。
健康行動理論は、簡単に説明すると人が健康に良い行動を行うための、「やる気」を引き出す条件を示したものです。
私たちセラピストは、指導する立場にあり、「運動習慣の構築」や「生活習慣の改善」をお伝えします。しかし、行動に移せる方と移せない方がいます。多くが行動に移せても、継続的に行うことが難しいのではないでしょうか。さらに、指導する立場の私たちも継続的な行動をとることは難しいことが多々あります。
「運動習慣の構築」や「生活習慣の改善」を指導してもなかなか結果が出ないのは、必然的な現象なのかもしれません。
そこで、「やる気を引き出す」3つの働きかけをお伝えします。
健康信念モデルは、「危機感」と「メリット、デメリットのバランス」を伝えて、やる気を引き出します。
例えば、不規則な食事が続いてしまい、尿や肌など外部症状が出てしまうと、何か病気になってしまったのではないかと危機感を抱かれるのではないでしょうか。
危機感とは、このままではまずいと感じ、生活習慣を変えないといけないと思わせてくれるものであり、病気になってしまう手前を感じた際に生じる感情です。その際に、改善することがデメリットよりもメリットを強く感じた場合に、人は行動を起こします。
社会的認知理論では、「期待」と「自信」が重要です。
行動することで、良い変化が起きると期待を感じ、「うまくいく自信とイメージ」を与えます。
さらに、期待は目標にもなり、自信は、成功している自分自身を作り出します。社会的認知理論では、「段階的ステージ」と「成功している他者の姿」を提示することが重要になります。
計画的行動理論では、「行動を起こすことが良いと感じる」「大切な人が期待している」「自分もできそうだ」と思ってもらうことがポイントです。
自分の行動が誰かのためとなり、周りから期待されていると実感できる出来事を与えるとやる気を引き出すことができます。
我々セラピストにとって、治療技術や専門知識は大切なスキルですが、ご利用者のモチベーションを高め、訓練に意欲的に取り組んでいただく働きかけも重要なスキルの一つです。
そこで、最も大切なことは、その行動が「誰に向けて」「何をすべきなのか」目標の明快に気づいていただくことが重要です。
私たちエミアスグループでは、ご利用者の自立支援を応援しており、健康行動理論の考えをもとに運動プログラムの立案をご提案しています。
「必要な時に必要なサービス」を理念にかかげ、限られた資源を必要な方に必要なだけ提供することが重要なことです。いつまでも健康で生き生きとした生活を創り出すことは、限られた資源を必要な方に届けることができます。
最期まで住み慣れた場所で生活ができることを支援し、“明日に笑みを”届け続ける組織。
それが、「エミアスグループ」です。
リハ特化型デイ
・リハビリセンターsmile-スミレ- http://smile-kumamoto.jp
訪問看護ステーション
・リハステーションspito-スピット- http://spito-kumamoto.jp
・ウーマンズヘルスケア研究会 https://womanhealth-studygroup.jimdo.com
・アロマリハ研究会地域事業部 https://aromarihacare.weebly.com/