介護福祉士を多くの病棟介護業務に配置する「基準介護」制度を設けるべきだー。
今月8日、日本慢性期医療協会は、定例記者会見を開催し、武久洋三会長は看護士業務の移管を促進し、看護師は「高度な看護業務」に特化する考えを示した。
現在、急性期病院の患者は高齢化が進んでおり、看護師の業務は排泄介助、食事の世話、身体の清潔といった介護ケアの割合が多くなってきている。
武久会長は看護師が介護の業務に多く関わっていることにより、純然たる看護業務が減っているのではないかと指摘し、看護師は、認定看護師や特定看護師、ナースプラクティショナーなど、高度な看護業務に専念し医療の高度化に努めてもらうべきだと主張。そのために、国家資格である介護福祉士を病棟介護業務に配置し、看護業務を介護福祉士へ移管することを提案した。
現在、要介護者が急性期病院に入院した場合、十分な介護ケアやリハビリテーションが行われていないことで介護負担度が増加し、慢性期病院や介護施設に紹介されるケースが増えてきている。
急性期病院で介護ケアが十分に実施され、寝たきり患者、しいては要介護者を減らすことで、介護施設も介護人材も少なくて済むのではないかと考えを述べた。