【eスポーツを語る】障がい者支援施設での取り組みから見えた効果【認知機能】

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みなさん、こんにちは!

先日ゲームのラスボス感漂うサムネイル画像と共にeスポーツの取り組みに関する記事を書いていただきました、作業療法士の若狭利伸(わかさとしのぶ)です。

 

 

前回の記事では、私がeスポーツを活用したリハビリテーションを始めたキッカケを含め、現場で行なっている取り組みについて簡単に紹介する形でしたが、今回からはもう少し具体的にeスポーツを掘り下げていきたいと思います。

 

第一回は、【認知機能への効果】についてです!

 

認知機能への効果にまつわる様々な報告

改めて…eスポーツは「テレビゲームやコンピューターゲームを用いた競技・遊戯」のことを指します。PS4や任天堂Switch等の家庭用ゲームを用いたもの、PCゲーム、スマホゲームも全て含まれます。

 

そんなeスポーツですが…認知機能への効果があることが数々報告されているのです!

 

スイスのジュネーブ大学などの研究グループが行った実験結果を紹介します。

 

被験者としてゲームを普段しない人を集め、認知能力の事前テストを行った後、無作為に2つのグループに分け、一方のグループはアクションゲームを、対照グループはソーシャルゲーム(プレーヤー間の交流を必要とするゲーム)などアクションゲーム以外のゲームをしてもらう。

 

両グループは数週間にわたって1日1時間、週5日間ゲームをプレイ。このトレーニングの数日後に最初と同じテストをすると、アクションゲームで鍛えたグループの方が対照グループよりも認知力の向上が常に大きくなったという結果が出ました。

 

 

また、アクションゲームでは視覚的な注意や空間認知、視覚に関わる短期記憶を向上させることが示されており、「自分のキャラクターに向かってくる敵の位置を確認して、当たらないように避ける」といったアクションが上記の機能へと働きかけています。

 

リアルタイムシミュレーションゲームでは多くの情報と行動の選択肢を同時に保持し、素早く評価して調整しなければならないために認知的柔軟性の増加がみられるという報告があります。「クリアに必要な武器を強化して、仲間と連携し、作戦を練る」といったプレイに必要な動きをすることで、認知機能に働きかけていきます。

 

 

さらに、高齢者においては複数課題の同時遂行が困難になることが知られていますが、複数の課題を遂行する必要のあるゲームをプレイすることで20代と同程度まで複数課題の同時遂行能力が改善したという驚きの実験結果も。

 

これを証明するかのように、スウェーデンには、一人称視点のシューティングゲームを行なう「シルバースナイパーズ」という世界初のプロシニアチームがあります。これは高齢化率の高い日本でも実現できそうですよね。(興味のある方、それぞれの地元にチームを作ってオンライン対戦しませんか?)

 

日本では、YouTubeでゲーム実況をされている「ゲーマーグランマ」さんが有名です。90歳にしてバイオハザードやファイナルファンタジーを楽しく、そして巧みなテクニックでプレイしており、「ゲームはボケない」と自らの経験からお話されています!(私も好きなことをして楽しく毎日を過ごす高齢者になりたい…!)

 

 

ざっと紹介しましたが、もっと細かく分析していくとeスポーツはより多くの効果が期待できそうです…!

 

私自身、昔から様々なジャンルのゲームをプレイしてきましたが、作業療法士になった今の立場でタイトルごとに振り返ると、それぞれに色んな認知機能に関する要素が散りばめられていたのだなと感じることばかりです。

 

現場でぷよぷよeスポーツを実践して

私の働く障がい者支援施設ほくとでは現在「ぷよぷよeスポーツ」をレクリエーションや余暇活動の一環でプレイしています。

まさにこのゲームは、視覚的な注意や複数課題の同時遂行が求められます。

 

①落ちてくるぷよの色を認識する

②積み上げる場所を選ぶ

③ぷよを回す

④ぷよを移動させる

⑤同じ色のぷよを組み合わせる

⑥連鎖ができるように積み上げる

 

他にも様々な要素がありますが、少し挙げるだけでもこれだけの課題を同時に遂行しなければなりません。

 

 

施設へのeスポーツ導入初期に行なった「eスポーツ体験会」ではほとんどの利用者さんがぷよぷよをプレイしたことが無かったこともあり、ルールの理解や説明に苦労しましたが、最近では徐々にプレイも様になってきました。

 

何度失敗してもまたチャレンジできるというゲームの良さを活用して、1プレイごとに上記の要素を1つずつ分解して意識しながら行なうことで、少しずつ上達していきます。

 

プレイスタイルも両手でコントローラーを操作する方、ゲーム内の「かたてモード」を活用して片手操作する方、肘を使ってボタンを押す方、様々。(デバイスは今後様々なタイプを導入する余地があります)

 

そして「〇〇ができるようになった!」「クリアできた!」という達成度がスコアや勝敗で明確に分かるため、自分で次の目標設定もしやすいのもeスポーツの魅力です。

 

認知機能に関して施設での実生活への効果は徐々に見えてきた段階ですが、また結果が出次第報告していきます!

 

職員対抗ぷよぷよeスポーツ大会!

最後に先日施設で行なった「職員対抗ぷよぷよeスポーツ大会」を紹介させていただきます。

この企画は前回の記事で少し紹介した「eスポーツ委員会」で提案された企画で、

 

開催の目的は、

 

①eスポーツの“観戦も”レクリエーションのコンテンツとするため

②利用者さんにぷよぷよeスポーツのルールをより理解していただくため

③「利用者さんと支援員さんの担当制度」を活用した担当職員の応援のため

 

施設のサービス管理責任者、看護師、作業療法士、管理栄養士、相談員、支援員、事務、次長など総勢16名が参加し、熱い戦いを繰り広げました。

 

大会当日の午前中には、管理栄養士と利用者さんがおやつのぷよぷよゼリーを作り、eスポーツ以外の部分でも大会を盛り上げました!

 

トーナメント戦は上司・部下は一切関係なく、バチバチの対戦が繰り広げられ(笑)、利用者さんからも連鎖が起きると大きな歓声や拍手が自然と沸き起こります!

「○○さん頑張れ~!!」

「いいぞ!ナイス!!」

「ほれ!いけ!!」

 

ルールも徐々に浸透していき、応援の声もどんどん大きくなっていきました!

 

結果…優勝は事務の方、準優勝が管理栄養士、3位が支援員、4位が看護師!

決勝戦で見せた連鎖合戦では、歓声というよりはどよめきのような声が多かったです…!

 

 

今後も障がい者支援施設ほくとでは、様々な形でeスポーツを使ったリハビリテーションやイベントを行なっていきます。

 

TwitterFacebookの方でも情報発信していきますので、そちらのフォロー・いいねの方もぜひよろしくお願いいたします♪

 

次回の記事は、【運動機能への効果】についてです。お楽しみに。

みなさん、最後まで読んでいただきありがとうございました!

 

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