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【症例報告】湿布を毎日10枚貼ってしまう慢性疼痛患者~筋骨格系疾患の運動療法への障壁~

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運動器・筋骨格系のリハビリの成果に影響する患者-理学療法士間の相互作用について考えます。本日はエピソードから考察する、患者要因の運動療法の障壁についてです。

 Hola!(スペイン語でこんにちは)、週の真ん中水曜日の江原です。引き続き筋骨格系疾患における理学療法士と患者の相互関係について書いています。これまでは慢性疼痛のリハビリに推奨度が高い運動療法の障壁について、医療者側の要因、患者の周りの環境要因について書きました。本日は『患者要因による運動療法の障壁』を書きますが、具体的なエピソード(フィクション)を元に説明したいと思います。

 

きっかけは雑談から

慢性疼痛患者さんとリハビリをしていての出来事でした。

『先生、痛みには冷やすのと温めるとどっちがいいんでしょう?使い捨てカイロを貼っています。』

こんなことは慢性疼痛のリハビリにおいては頻繁に聞かれることです。EBM的には温熱療法も寒冷療法も推奨されないので、患者さんに合わせた回答をすることが多いです。

 

今回は時期的にも『温める方がよいかも知れないですよ』と話しました。

『実は寝る前に湿布を体中に10枚貼っているんです。湿布は冷やすことになりますよね?寝る前に湿布貼って日中はカイロを貼っています。温めていいか冷やしていいかわからないし、毎日湿布のごみでビニール袋がいっぱいになるんです。どうしたらいいんでしょうね?』

ここまで話を聞いて、『こればまずいぞ』と思ったわけです。湿布を10枚貼ることが?いやそれだけではありません。この会話に至る背景を知るために、症例(モデル)をご提示します。

【症例報告】湿布を毎日10枚貼ってしまう慢性疼痛患者~筋骨格系疾患の運動療法への障壁~

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