スリランカの義肢装具の現状 (Vol.2)

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 《バックナンバー》
Vol.3:「スリランカのリハビリテーション教育」
Vol.4:「スリランカの住環境」

国内唯一の義肢装具士養成学校

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ラーガマ国立リハビリテーション病院(首都コロンボ近郊)内に『The Sri Lanka School of Prosthetics and Orthotics』があります。日本財団の支援により2003年に開校しました。3年制養成学校で、2年間は学科講習・1年間は臨床実習の教育体制となっています。以前、日本の義肢装具士も教育支援に携わっていました。2014年6月現在で卒業者合計51名、内40名弱が国内で義肢装具士として勤務しています。

 

義肢装具の製作

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学校と同敷地内に、製作所があります。プラスチック短下肢装具や義足、スプリントが多く製作されています。ここで製作された義肢装具は全て無料で提供されます。リハビリテーション提供と同様に提供される人は極わずかであり、首都から離れれば離れるほど義肢装具が行き渡っていません。そのため必要となっても、プライベートで大金を費やして購入し、使用している人々もたくさんいます。日本のようにオーダーメイドは少なく既製品がほとんどで、適応やサイズが合っていない人を多く見かけます。義肢装具管理の患者教育は乏しく、故障したまま使用している人もいます。また路上で行っている靴や傘の修理のおじさんに、故障部分を修理してもらっている人もいます。

 

義足を利用している人は多いが、、、。

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内戦により手足の切断を余儀なくされた人々も多く、日本より義足を使用している人々をよく目にします。義肢装具が手元にあったとしても、それが適切か評価されず、調整やメンテナンスも難しいため、『ただ医師の指示があったから、装着している』だけになってしまっていることも大きな問題と感じています。

海外支援により義肢装具や車椅子などがスリランカの一部に送られてきています。もちろん日本に比べ物資も足りません。しかし物資のみが支援されることで、どのような人に必要なのか、どのような指導が必要なのか、などの教育支援がされていなければ、せっかく物資支援したのにも関わらず故障後はそのままといった悲しい状況にも陥ってしまいます。義肢装具の必要性がある人々は日本と同じようにたくさんいますが、その人々の義肢装具作製やメンテナンスを責任持って診ることができる人材が不足しています。目の前の人々をサポートできる義肢装具士やリハビリテーション職種の人材育成がいち早く必要です。

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野口歩美先生経歴

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2009年横浜リハビリテーション専門学校卒業後、亀田メディカルセンター入職。4年3ヶ月の勤務を経て、2013年10月よりスリランカにて2年間青年海外協力隊として活動。2016年1月より人をつなげ世界をめぐる旅へ出発予定。ブログはこちらです()。

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