9月18日、中央社会保険医療協議会が総会を開き、リハビリテーションに係る診療報酬や直近の算定状況、リハ領域における課題や現状などについて議論がされた。
議論の内容は、リハビリに係る課題として、疾患別リハビリテーション料やリハビリ総合計画評価料、摂食機能療法等の算定回数が経年的に増加していることや、リハビリテーション総合実施計画書等にて、記載項目及び様式等の整理について検討することが挙げられた。
また、リハビリの現状としてロボットなどを用いた歩行訓練などの研究報告がされた。
現状、リハビリテーション総合計画評価料は評価料1と2に分かれており、定期的な医師の診察や多職種が共同して書類を作成することになっており、算定回数はH25年に比べ、H30年には評価料1が約32万回増加しており、評価料2はH30年から開始されており、約11万回算定されている。
摂食機能療法では、算定する種類が30分以上の場合と30分未満の場合に別れており、30分以上の場合の算定回数はH26年とH30年を比較したところ、約5万回の増加がみられ、30分未満の算定回数は約4000回である。
リハビリ実施計画書や総合実施計画書については、患者に対して当該のリハビリ内容を説明し、診療録にその要点を記録することや、様式に準じた作成を実施しており、いずれの計画書も算定対象の患者像に対して複数の様式を設けているが、小児の患者は記載しにくい点があることや、書類作成業務の簡略化・効率化の観点から記載項目および様式等の整理をするために検討する必要があるとのこと。
リハビリテーションに係る現状では、ロボットを用いた訓練が歩行速度と歩行機能を改善する報告や、FESを用いた電気刺激が静的立位バランス、歩行速度を改善させるという報告がされていることから、効果的なリハビリを提供し療法士の訓練を補完する手段としてロボットやFESを用いたリハビリの有効性が示されてきている。
今回の総会では、今後の論点として、リハビリテーションに係る現状や平成30年度診療報酬改定後の算定状況等を踏まえ、必要な見直しを検討してはどうかということとなった。