【厚生労働省】令和3年度介護報酬改定案(通所リハビリテーション2)

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令和3年度介護報酬改定の主な事項について1月18日、第199回社会保障審議会介護給付費分科会にて発表された。

シリーズ第10回目の記事となる今回は通所介護の課題部分のみとしてまとめていきたい。

【本日の目次】

・昨年までの課題を把握する

①    通所リハビリテーション(以下通所リハ)の経営実態等について
②    通所リハにおける課題をまとめてみる

・加算の全体像の整理

昨年までの課題を把握する

①通所リハの経営実態等について


昨年までの経営実態を少し振り返ってみたい。
 

利用者は継続して前年比を割っている事実があり、


昨年6月より実施された新型コロナウイルス感染症に係る介護サービス事業所の人員基準等 の臨時的な取扱いについて(第12報)による影響もあってか、

保険給付額については利用者減少に反発して前年比を超えた値となっている実態が確認できる。

また、コロナウイルスの影響の関係がなかったと考えられる令和2年度の介護事業経営実態調査結果も確認しておきたい。
 

通所リハについても、サービス一回あたりの管理的経費が述べ人数に反比例する形で下がっている。収支差率を見ると通常規模型で利用者が少ない事業所ほど、経営が難しくなっているが、全体を通しても1.8%と全介護サービスの平均(2.4%)と比べて低い水準となっている。
 

②通所リハにおける課題をまとめてみる

社保審-介護給付費分科会 第180回(R2.7.20) 資料3
 

課題については非常に多くの観点から語られているが、データの表面的な理解をするため、抜粋して記載していく。

・平成31年受給者数は約60万人、特に要支援の受給者が増加

・通所リハが必要となった原因傷病は脳卒中と骨折が多い

・要支援者は、週1~2回の利用が95%以上、要介護者は週1~3回の利用が約90%を占める

・通所リハと併用しているサービス割合は、福祉用具(約5割)、通所介護(約3割)、訪問介護(約3割)。 修了後に利用したサービスは、通所介護が約7割

・通所リハ開始6ヶ月後の状況をみると、修了している利用者は約3%修了予定のない利用者は約80%

・通所リハを修了した者の利用期間をみると、1年以内が約半数

要支援者の約3割において開始時Barthel Indexは満点(100点)利用開始から6ヶ月後のADLは約3割で改善。

各加算の算定率は以下の通り(R1.10時点)

・リハマネ加算Ⅱ~Ⅳの届出がある場合は、ない場合と比較し、医師が運動の負荷量、リハビリテーションの方針、修了の目安・時期について、指示する割合が有意に高い

・ 医師による修了の目安・時期について具体的指示がある場合、ない場合と比較し、有意に通所リハの修了に結びついていた。

・リハマネ加算Ⅱ~Ⅳを算定する利用者は、それ以外の者と比較し、リハ開始時から6ヶ月後、手段的日常生活動作(IADL)と活動範囲(LSA*)が有意に改善している。

・社会参加支援加算の算定が困難な理由として、利用者や家族のリハビリ継続の希望が強いことなどが挙げられている。

・生活行為向上リハビリテーション実施加算の算定が困難な理由として、リハマネ加算Ⅱ~Ⅳの取得が困難であるとする割合が高く、加算期間が6ヶ月で終了することの理解が得られないとする割合が高い。

通所リハ事業所の約3割において非常勤医師を配置している。

・ 理学療法士、作業療法士、言語聴覚士の全てが配置されている事業所は約3割であった。

以上が改定前に主に挙げられた課題となっている。
 


加算の全体像の整理


加算整理については上記の図を理解する必要がある。

 

退院・退所後の集中的なリハビリテーションの実施については、各改定でも筋が通っており、通所リハでも引き続き加算の主軸となる点は変わりないといえる。今回は他の加算との位置関係を把握しておきたい。



後に各加算の解説時に重要なポイントをまとめていくこととする。


いかがだっただろうか?全介護サービスと比較して最も運営上厳しい実態が浮き彫りとなった通所リハは、課題も多岐に渡っている。通所介護同様、


・固定費の軽減のための措置等の対策
・利用者減少の課題の継続
・有事の際に対応がしやすい事業所の運営体制がどうか


見直しが必要と言える。課題部分について言えば、



前回の改定から医師の関わりついて引き続き、強化される改定になった。加えて計画の具体化、時期も含めた目標・計画の管理等がなされなければ加算の取得もままならない実態となってきている。



平成29年事業者団体ヒアリングにおいて日本理学療法士会、日本作業療法士会、日本言語聴覚士協会より、生活行為向上リハビリテーション実施加算の算定が非常に少ない点について、対象者の活動と参加を推進すべく更なる提供に努めたいとの意見があったことが日に新しいように感じられるが、算定率は横ばいとなっている。



上記のポイントについてリハビリテーション専門職はどのように関わっていくべきか、通所リハ事業所全体のモデルをどのような方向性で管理していくかより明確にしたいところである。
 

【目次】

第一回:令和3年度介護報酬改定案(概要サマリー)

第二回:令和3年度介護報酬改定案(訪問看護)

第三回:令和3年度介護報酬改定案(訪問リハビリテーション)

第四回:令和3年度介護報酬改定案(通所介護1)

第五回:令和3年度介護報酬改定案(通所介護2)

第六回:令和3年度介護報酬改定案(通所介護3)

第七回:令和3年度介護報酬改定案(通所介護4)

第八回:令和3年度介護報酬改定案(通所介護5)

第九回:令和3年度介護報酬改定案(通所リハビリテーション1)

第十回:令和3年度介護報酬改定案(通所リハビリテーション2)

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