17日第7回言語聴覚士学校養成所カリキュラム等改善検討会が開催され「第3者による外部評価の実施・教員に関する事項について」等の検討会が行われた。今回主に、教員に関する事項に関して集中的な議論が行われた。
今回の論点は第三者機関における外部評価の委託先とそれにかかる費用に関する議論が多く、学校経営者側からの意見としては複数評価機関があり、選べる状態であることは問題ないが資金面で安いところに依頼することになると一言添えた。外部評価に関しては、全員一致で「必要」と考えていることから理学療法士作業療法士養成施設指導ガイドラインに沿って行われる予定となった。
次の論点として、第7回まで多くの時間を割いた「教員に関する事項」である。科目数の増加から、教員1名を増加するとの提案に対して学校経営者側から、教員がわからなど多視点的な意見が多く聞かれた。
そこでST協会が実施したアンケートについて少々粗い調査であった点について指摘されながらも、現場の意見として議論された。注目点としては、要望書の人員増加がすでに配置されている学校が全体の23%だけだったという点である。もしこの要望が通った場合、その他の学校は新たな人件費が発生する。また、人員の必要性に対して、経営者側と現場教員の間で少々意見が分かれた。
特に争点となったのが、増加し6名以上の専任教員が必要となった場合、その内訳はどうなるのか?という点についてである。専任教員は、「医師・歯科医師・言語聴覚士またはその分野を専攻するものを原則とする」と記されている。
この点に関して深浦構成員(ST協会会長)は「言語聴覚士の人数を具体的に明記すべき」と意見。これに対して、高木構成員(全国リハビリテーション学校協会理事長)は学校経営者の観点から「そこまで要件を具体化されると教員の雇用が難しくなる」と意見。この辺りは、次回以降に再度議論されることとなる。
案1の増加(案2は増加推奨)の方向で全員の意見は一致。基本的に、今回のカリキュラム等改善検討会は「教育の質向上」が一番の目的であり、これを達成するための目的で議論が続く。
▶︎https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_31224.html
議事録▶︎https://www.mhlw.go.jp/content/001077659.pdf
【合わせて読む】
・第4回STカリキュラム等改善検討会|受験資格要件、臨床実習のあり方
・第5回STカリキュラム等改善検討会|教育内容と必要な備品等について