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人材紹介のシステムーなぜ転職相談は無料なのかー

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転職相談はなぜ無料なの?

 いま、来年4月転職に向けた活動がはじまっています。POSTがおこなうサービスの一つ「転職相談」でも、転職に向けた相談件数が9月頃より増えています。まずは「人材紹介業とはどのようなサービスなのか?」についてお伝えします。

 

まず多く質問いただく内容として「なぜ無料なのですか?」という疑問があります。その理由は、みなさんが就職する病院、企業、施設から「紹介手数料」という報酬をいただいているからです。


*ちなみに、人材紹介業において手数料を転職者から徴収することは一部で違法になります。

 

これを有料人材紹介業といい、免許申請が必要です。この免許申請には、資本や施設基準等なかなか厳しい基準があり、数年に一度、再審査があります。詳しい話は、また別でするとして、みなさんが無料でサポートを受けられる理由がこれです。

 

一方、無料人材紹介とは皆さんご存知の「ハローワーク」と呼ばれるものです。そのほか、卒業校の紹介、先輩の紹介、求人情報誌や転職フェアなどのイベントにて転職活動をおこなう場合があります。

 

紹介手数料ってなに?

 有料人材紹介の手数料算出方法には、「届出制手数料」と「上限制手数料」の2種類があります。一般的には、「届出制手数料」の場合が多く、POSTで行う人材紹介業もこれにあたります。それでは、それぞれの算出方法を説明しましょう。

届出制手数料

 有料人材紹介業を営む企業のほとんどが、この算出方法です。ざっくりと説明してしまうと、転職先で提示された理論年収*1に対して、料率をかけた金額が紹介手数料となります。

 

法律での上限は、50%と定められていますが我々の業界では30〜20%の間で設定されていることが多いです。POSTでの料率も右に同じです。

 

例)理論年収400万円×20%=紹介手数料80万円

上限制手数料

 上限制手数料の場合、これを採用する事業者はほとんどありませんが、求職者(転職する人)に支払われる賃金額の10.8%が手数料上限です。もし6か月を超えて雇用をする場合には、6カ月間分の給与に10.8%をかけ、手数料として計算されます。

 

これは昔からある制度として現在も残っていますが、売り手市場だったこれまでの人材紹介業界では、6倍もの差がある「届出制手数料」を設定するわけです。

 

例)6ヶ月年収200万円×10.8%=紹介手数料21.6万円

 

*1理論年収=月給与の12カ月分+賞与+その他手当

人材紹介の流れ

 

以上が基本的な流れになりますが、ステップ2〜4の間にかなりの数のやり取り(電話での相談や、ZOOM、メール等)を行う場合があるため、2〜3ヶ月かかることがあります。

 

長ければ良いわけでも、短いからダメなわけでもありません。特に、転職においては時期が非常に重要で、その他タイミングにも左右されます。これは、引越しの物件探しにも似ていますが、どのタイミングで自分に合った求人が出てくるのかわからないため、半年前から準備する傾向があります。

 

人材紹介を使うメリットとデメリットは?

デメリット1:紹介の経費がかかる療法士の採用はハードルが上がる

 一番の懸念点がここでしょう。例えば、同じような経歴や人間性の人が2人いたとします。この二人が、同じ職場の面接を受けました。しかし、一方は自己応募、一方は人材紹介経由。さぁどちらが内定をもらいやすいかと聞かれたら、当然答えは前者でしょう。

 

我々の業界において、実力を判断する指標が非常に限られているため、差別化が非常に難しくもあります。ともなれば、紹介料があるかないかで内定が判断されやすくもなります。

 

この辺りは一長一短で、人材紹介であっても「ぜひ我が社へ!」という人材であれば、この辺りはクリアできます。また、そのような人でなければご自身の希望の転職先を見つけることは難しいでしょう。

 

デメリット2:担当者との相性

 人材紹介は基本的に、転職をサポートするキャリアコンサルタントが必ず設定されます。実は、このキャリアコンサルタントという仕事は“国家資格”であり、基本的には有資格者のみの肩書となります。

 

この専任担当との相性は、転職を成功させるためにも非常に大きなポイントとなります。もし相性が悪い場合には、積極的に変更を申し入れましょう。ご自身の人生を左右する大きな決断でもありますので、信頼できる担当者がつくまで粘りましょう。

 

デメリット3:離職率が高い

 これに関してはいくつかのデータがあるので、また別に記事としてまとめますが、厚生労働省職業安定局需給調整事業課(医療・介護分野における職業紹介事業 に関するアンケート調査)の結果では、人材紹介経由での6ヶ月以内離職率と紹介経由でない離職率では、前者が13%、後者が2.9%という結果となっています。

▶︎詳細はこちら

ただし、別の調査では人材紹介経由での6ヶ月以内離職率が4%と2つの調査では差があります。この辺りは非常に興味深いデータがありますので、今後ご紹介いたします。

 

メリット1:自分では気付かない価値に気付ける

 続いてメリットです。この辺り、面談相手の力量にもよりますが、基本的にリハ業界での経験がない担当者がつくことがほとんどです。これを良いとみるか悪いとみるかはさておき、一般社会からみた自分の価値の提供が転職では重要になり、担当者との面談の中で資格以外の価値に気付かせてくれます。

 

我々は資格をもっていれば単位が取得できるため、売上の確保が容易です。ある意味では素晴らしい資格ですが、別の視点に立つと“資格”だけが重要なのであり、「資格があれば誰でも良い」と考えることもできます。

 

この部分も、詳しく説明していると長くなってしまいますので、また別記事にて解説しますが、転職においては、資格以外の価値を転職先に提示することが重要です。

 

メリット2:自分で探しきれない求人の提案がある

 この業界においては、あまり非公開求人というものはありません。ですので、探そうと思えば全ての求人を自分一人で探し出すことはできますが、非常に手間がかかります。

 

その理由は、検索ワードによって検索される求人数が多く、このワードの選定を個人で行うには限界があります。当然、選ぶ求人が多いに越したことはないのですが、あまりにも多いと選ぶ基準を設けない限り選択するのは難しくなります。

 

その点、企業人事等とやり取りを行なっている担当者であれば、それぞれの施設、病院等の雰囲気を掴んでいるので、希望求人の選別はやってもらったほうが早いと思います。

 

メリット3:履歴書・職務経歴書の添削

 書いた経験も少ない職務経歴書(履歴書とは異なります)においても、何をどのように書くのか添削者がいることで、内定獲得率も大きく変わります。この点、メリット1でもお伝えした通り、自分の価値が相手に伝わる履歴書・職務経歴書を書けなければなりません。

 

特に人気の高い職場に転職する場合や一般企業への転職の際、書類選考がありますので、これらの添削は非常に重要になります。ご自身にある価値を他者に伝えられて、初めて価値として成り立つものです。

 

まとめ

 今回、転職における有料人材紹介業のシステムについてお伝えしました。無料で使えるサービスには必ず裏があり、「無料ほど怖いものはない」と言われますが、紹介業においてのシステムは上記が全てです。

 

この、サービスは法律により厳密に決められたルール内での事業であるため、ルールの変更も度々行われます。今回の、内容はその中でも普遍的な部分をお伝えしました。

 

新しい職場探しに関しての話題をお伝えしましたが、転職相談では現在の職場を円満に辞める方法、対策もお伝えしています。我々の業界も狭い業界ですから辞めるときにも注意が必要です。

 

次回以降も、私個人の転職経験、転職相談経験を踏まえて「PTOTSTの転職」についてお伝えしていきたいと思います。私個人へのご質問等は、プロフィール欄にあります、TwitterよりDMでご相談ください。

 

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